続第236話 ロシアにてユキトは少年兵を……救い出す
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魂を喰おうとしている存在。そんな存在は存在しないが……あえて言うとまたもや悪魔の野郎だ。
「どっこりゃせい」
儂一人か……まあいいやゆっくりしよう。
悪魔の一人スカベンジャーロードはなかなかに我慢強い。
だけどちょっとだけ子狡い。
でも弱い。だから安心して潰せるから。
潰すことに成功した。
魂を喰おうとしている悪魔はこの通り存在が消滅した。
そしてユキトは人命救助をしていた。
「息はしてないんですけど、生きてるんです」
「お願いします。ドクター!!」
「私も医者だ。だからなんとかするから心配するな少年」
食霊キョウコは霊ばい系の医者だが彼女がいたらある意味奇跡が起きるかも。
食霊は喰霊ともかく。
霊を喰う家系なのだ。
現在悪霊に憑りつかれて死にそうな目になっている少年兵がいる。
「なんとかしよう! とりあえず、私はお腹が空いているんだ!!」
よって食霊キョウコは自身のエネルギーの源ではある食べ物を食べることにした。
なんてことない普通の食べ物だ。
家で自作したおにぎり。ただのおにぎりだ、それがキョウコのエネルギーの源。
「元気出たぞ!!! さあこの子に憑りついている霊を喰おうじゃないか」
「悪霊だけですよね? 良い霊は食わないですよね」
心配性だな。私は霊ばい系の医者だがこのくらい見ただけでわかる。
悪霊に憑りつかれているのは事実だからその霊を喰うことで浄化しないといけないんだ。
喰霊京子の波動が強まる。
確かに悪の霊はいるようだ。だがそれがどこにいるのまではユキトですら気づかなかった。
喰った。。。げっぷ。悪霊を喰って消化してエネルギーに変換した。喰霊京子は
キョウコの気分が和らぐ。
そして少年兵の気分も落ち着いて目を覚ました。
「お父さん?? お母さん?? どこー?」
「目を開けたんですね良かった良かった」
本当に良かった。目を開けて動いて呼吸して…でも何か大切なことを少しだけ忘れてしまうんだよ私の能力だと。
なーに少しだけ記憶を頂いただけさ。趣味嗜好少しだけな……
さて私はもう帰って寝ますか。
食霊京子はおそろしいまでの才能を持つ霊を祓う医者だ。
だからこそ理解されないでひっそりと生きてきた。
現実的に考えてそのような医者は・・・いや私は本当の職業は。
いや言わないで上げよう。知ったら驚くから。
キョウコは闇夜に消えていく。
その後ロシアでは謎の奇怪な声を発する病が伝線したがすぐにたちまちに寄生を発する若者も年寄りもいなくなったらしい。
らしいというのは実際目で確認したわけではないという俺の人伝で聞いた話だ。
不思議なことに死んだ人間はだれ一人いなかったらしい。
精神的な病を解決したお医者さんがよなよなこっそり?
はははっ? もしかして。
あの人がまさか……
俺は今回の事件のことは心の内に留めることにした。
あまりにも人知を超えた何かがあるということがあるらしい。
俺はすぐにネオニッポンに帰宅してアパートの自室で一人考え込んで寝た。
するとすぐに疲れが取れてたちどころに良くなる。
なんだったんだろ? あの疲労感は? と俺はもしかして悪夢でも見ていたんじゃないかという一つの結論を出そうとしたがやめておいた。
普通に気のせいだということに気づいた。