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第204話 アグニスVSサクラ(ガチの主人公争奪戦)

 サクラの周りに急速にエネルギーが収束していく。


 そしてアグニスに向けてキラキラと光る桃色の桜の花びらが舞い散る。


 エネルギーで創られた桜型の花びらだ。


 サクラを怒らしたらいけないのはこの遠距離から行われる分散型の崩御攻撃。


 自動追尾型なので本人の意図しない攻撃でも防御するし攻撃もする。


 サクラの波動が桃色と金色と紫色と朱色と黒色の式模様がルーンのようにサクラを包む。


 アグニスの寸前で花びらが止まる。


 アグニスは剣に手をかけていてすぐに抜けるようにしている。


「待つのだ! 喧嘩はダメなのだ!!」


 マリンが両者を止めるように挟み込む。


 だがアルマゲルがマリンを抱えて離れる。


「何をするのだアルマ!! 離すのだ!!」


「まああの二人を見ろ……私はつまらない争いをしたいとは思えないが……拓郎のことを取り合っているんだあの二人は」


「拓郎を取り合ってる……? どういうことなのだご主人はみんなのものなのだ! 自分のだけじゃないのだ」


 俺はサクラの激高がどこまで行くのか見たかった。


 静かな怒りのパワーがいつもサクラ以上の力を見せているような気がしていた。


 アグニスもいつも以上の迫力がある。攻める瞬間に覇気が籠り、剣を持つ手にいつも以上の力が籠っているように見て取れる。


 俺は二人の衝突を回避しようと提案を持ち上げた。


「二人ともガチで戦ったらどちらかが死ぬまでやるだろ? だから魔物退治合戦でどうだ?」


「拓郎様それは良い提案ですね」


「拓郎それでいいぞ!」


 というわけで二人が何体の魔物を退治できるかで勝負をつけることになった。


 デュランも見たいということで召喚してみんなで見ることに。


 11層のハイキングランスドメラゴンをアグニスが斬り伏せた。


 他にもサクラが自身の分身である神刀サクラフブキでメルネクニャルホテプという馬のようなヤギのような化け物を粉砕した。


 第三の眼を持っていて邪眼を使ってきた。


 動きを封じられる前にサクラは桜吹雪で敵を切り刻んだ。


 魔轟犬という凶悪な犬型魔物をアグニスが剣で倒した。


 アグニスはこの時こう思っていた。


 サクラの奴……本気だな……でもこの勝負負けるわけにはいかないからな! 拓郎は私の飯を用意してくれる最高の相棒だからな! と考えていた。


 俺はサクラの今回の行動をとがめるつもりはない。


 でもサクラの奴口調が最初の時と違う。


 この野郎あいつ猫被ってたな……最初初日のキッチンにて……ここから回想シーンです。


――「拓郎様はとても素敵なお人なのですね……ふっふ、料理をなさるなんて凄いですね」


「そうかな? サクラも料理できるんだな」


「拓郎飯まだかー? お腹すいちゃった」


「アグニス髪がぼさぼさだぞ……ほら梳いてやるからこっちこい」


「いいのか~助かる拓郎良い奴だなほんとに」


 その時のサクラジト目がなんか印象に残る。あれっサクラってこの時から俺にラブだったのか? いやいやわからんぞ。


 その後のエピソード。


 洗濯物を取り込むときに。


――「拓郎様は寝ておいてくださいませ……洗濯物は私が取り込みます」


「いや俺も手伝うよ」


「あら優しいのですね……流石拓郎様ですね」


「拓郎服が破れちまったんだが……どうする捨てるか?」


「アグニスそれならこっちに持ってきて」


「どうするんだ?」


「こうして縫い直せば治るよ」


 俺は破れたアグニスが着ている服を縫い直した。


「くっ…………アグニスの奴…………」


「なんか言ったか? サクラ?」


「いえっなんでもありません拓郎様」


 そんな感じで俺はサクラに対して少しだけかまってあげなかったのかもしれない。


 もしかしてアグニスにかまい過ぎたのが原因なのかな今回の騒動は。


「アルマ……流石に鈍すぎませんか家のご主人は……」


「デュラン言うな……拓郎は元々こういう性格だ……鈍いというよりまあ普通なのだ」


「ご主人にナデナデいてもらうのは好きなのだーーー!!」


 マリンがナデナデして欲しいらしいのでナデナデしてやった。


「マリンは子供扱いしかしてないので勝ってますよ……私は女性なので恋愛対象です!!」


「今更意味の分からんことを……拓郎はマスターだから恋愛対象とかそういうのを乗り越えてるぞ!!」


 二人でイビルデスプリングルを叩きのめしていた。


 お前ら仲良いじゃん。

なんか楽しくなってきた

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