第202話 砂漠横断戦
日本橋ダンジョンの925階層に来ている。
砂漠のように荒れ狂った土地で空もあり、太陽もサンサンと輝いている。
暑さが異常で50度はあると推測できる。
マリンを連れていたら熱すぎるので氷魔法で自身を冷やしているそうだ。
アグニスは元々暑さに強くへっちゃらだそうだ。
今回はフレイムもレベルアップを兼ねて戦っている。
フレイムは赤毛のロングヘアーのツインテールの髪形をした女の子の姿の剣だ。
元は普通のフレイムソードだったが、俺が鍛えて何度も一緒に戦って兼武を積んだことで成長したようだ。
もともと魂が宿っている武器であり、伝説の武器たち同様ポテンシャルはあった。
フレイムは俺に懐いているので可愛い。
こいつも失うわけにはいかない。
だから一緒にレベルアップしている。少しでも強くなるために。
熱い砂漠でウネウネのでっかい巨大なサイズのミミズが現れました。そいつは先端のこれまた巨大な触手のような針金のような口を開いて俺たちを捕食しようとしてきた。
マリンがめんどくさそうに水魔法を放つ。ウォーターボールインパクトだ。しいて言えば普通の水圧弾だ。だがマリンのはレベルが違う。異常に水の膨張力が高い上に、水の重さが違う。重い、重すぎる。重水のように重量がある水を発射した。当たると敵の体は砕け散る。
だが巨大ミミズはまだ辛うじて動いていた。
マリンはこれまたどうでもいいようにぼやいた。
「まだ動くのですか……ちっけえですね…………邪魔なのです、とりあえずこれで倒しますのです」
マリンは水を散弾銃のように放った。アクアマシンガンだ。巨大ミミズは穴という穴を開けられて絶命した。
マリンの出鱈目な水の能力には少しだけおっかなびっくりだ。
そしてその後サソリのような魔物も出てきてマリンが水の魔法で倒す。
フレイムとアグニスはそろそろ自分たちも戦いたいとマリンに文句を言うのである。
「そうですね……じゃあアグニス代わってなのです」
「私もやるのですフレイムも戦いたいなのです」
「基本的に私が戦ってフレイムは補助になってくれたほうが良いと思うぞ、フレイムはまだ戦いに不慣れだし……まあ大分強くなってきたが……」
アグニスはアグニスで若干フレイムの戦闘の不慣れ感に不安があるようだ。
アグニスが耐久タイプかつ速攻タイプのアタッカーに対してマリンは高火力の水魔法で敵を一掃する超砲台型のバランスブレイカーな魔法使いだ。
しかもマリンは魔法ではない水の能力を持つ。それは水自体を生成して操るというもの。
魔法と何が違うんだと思うが、魔力を全て使っても水を出すことが出来るので、色々と可笑しい。
まあそこんところは本人も理解してないらしい。
あとは生命置換というちょっと出鱈目なスキルを持つマリン。
ようするに全魔力を消費して生命力を上昇させて、最悪敵にやられても復活するという自動回復スキルだ。
他にも水源を生み出すこともできるからサバイバルで生き残れる。
ほんと今更だけどマリンってチートだな。
それにくらべてフレイムはそこそこ優秀な魔法剣士といったところ。
炎系統のスキルを少しだけ使えるぐらいで魔法は使えない。
フレイムダンスという踊りをすることで味方の炎系統の魔法とスキルの威力を上げることが出来る。
他にも炎集率という炎の副次効果やけど状態を発生させる確立をかなり上昇させるスキルを使う。
単純に攻撃スキルの炎星弾も使える。空から炎の塊を落とす星のようにが使える。
一応まだある。炎を糸のように張り巡らせて敵を捕縛する火炎の網というスキルが使える。
ただ捕縛してもダメージを何故か与えられない熱くない炎の網らしい。
謎のスキルだ。炎の意味はあるのだろうか? まあ敵の動きを封じるから全く使えないわけではないけどな。
とまあそんな感じでフレイムは日々レベルアップしている。
こういうスキルとかは練習して使えるようになるときもあればレベルアップして覚えることもある。
アグニスとかマリンとかは最初から使えるものから日々改良と進化を続けて魔法やスキルを生み出していくパターンもある。
修行をして編み出すタイプなのがアグニスで面白い技を使う。
不死鳥斬という技をこの前覚えたらしい。
不死鳥の形の炎を生み出して敵に放つものらしい。威力はなかなか高いらしい。実用性もあるのかと俺は感心した。
アグニスは「今度とっておきの技を見せてやるからボス戦では手を抜いてくれよな」と言っていた。
とっておきの技とは何だろうなと思いつつ俺たちはフレイムが剣で敵のブラックデスメタルヨロイガニを切り伏せたときに俺が止めの雷玉をぶつけた瞬間にいつものドロップ品を見せる。
なんだまた……? おっこれは……ビンだな。中身は鑑定すると逆転薬と出る。
効果はピンチの時に飲めば逆転できる状況になると書いてある。
なんか面白そうなアイテムだが中身は5錠しかない。5回しか使えないのは痛いな。
さてと砂漠を抜けて進みまくったら今度は海に出てきてしまった。
仕方ないので海の上を走るか……とフレイムは沈みそうだったのでお姫様抱っこした。
「ありがとうなのだご主人……フレイムは海の上を走れないのだ……だから走れるように修行するのだ!」
「今度でいいぞでも頑張ればいけると思うぞフレイム」
そして試しにやり方を教えてみたら出来たようだ。
そして海の上を無限に駆けていたら巨大なサメに襲われたから雷撃でぶっ殺した。
そして海の上を走ること3時間後天に伸びる塔が突如出現した。
ダンジョンの中にダンジョン……? なんとも不思議な光景だ。
こんなことあるんだなと感心してあまりにも巨大な建造物だったので入ってみることにした。
この歩みが俺たちを絶望のどん底に閉じ込めてくるとは思わなかった。
だが絶望は希望に変わりその希望は未来を作ってくれる光になるとはこの時夢にも思わなかったのだった。
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