表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

197/386

第178話 黒雲の魔術師はどうも訳ありのようです

 日本橋ダンジョンの606階層まで来ているがこんな深層なのに人の気配がするようだ。


 俺以外にこの深層に来れる探索者がいるだと!? 何者だ……まさか雪兎か……いや違う内包するオーラが全然別物だたぶん違う。


 いったい何者なんだ……確かにかなりの魔力を持っているようだが。


 俺はこっそり覗き見ることにした。


 千里眼のスキルで離れたところから鑑定してみるか。


 俺は注目の探索者らしき人物を遠距離で鑑定した。


 黒雲 当夜 男 16歳


 ステータスの鑑定が妨害されました


 !? なんだと……!? ステータスの鑑定が妨害だと……こいつかなりの実力者だ。


 少なくとも鑑定妨害のスキルか魔術的何かの妨害魔術でも使ってやがる。


 そして遥か遠くのこっちを見てくる当夜。


 だが気にしない様子でモンスターを狩りまくっている。


 俺はとりあえず別のルートで進むことにした。


 だが一応気になるのでマークをつけておく。


 すぐにこいつのところに来れるように。




 だがすぐに再会の時は来たようだ。610階層のボス戦を行おうとしたらあっちのほうから来た。


「お前……たぶんさっき遠距離で鑑定してきたやつだな……」


「ああっ……そうだが……? 何か問題あるのか?」


 俺は悪びれる様子もなく挑発するように言った。


「お前もこんな深層に来れるんだな……こっちは仲間が沢山いるんだけどな」


「疑似生命体……といったところか2体は従魔だな」


 おっとどうやら武器たちの正体にも感ずいているようだこいつなかなかやるようだな。


「貴様!! ご主人にあだ名すものなのか!! ならば私が容赦しないからな」


 サクラがなんか圧倒的迫力で言い放つが当夜は怯えた様子はない。


「ふんっ……内包する闘気と霊力から……俺より弱いな……勝負してやるぞ、どうせ俺が勝つからな」


「なんですとーーー!? いいでしょうやりましょう……」


「サクラ落ち着け……すまんなうちのサクラが」


「疑似生命体の管理もできないのか……まあお前は最近力をつけた感じだから仕方ない感じか」


「当夜……俺と組まないか?」


「なんでだ……俺はある目的があってこのダンジョンの深層に来ている」


「あててやろうか……? お前の妹が死にかけているからエリクサーが欲しいとかだろ……違うか?」


「どうしてわかった……お前俺の心を読んだな!!」


 ああそうだ……こっそり思想透視のスキルで読んだんだよ……まああまり使う機会なかったんだが。


「当夜……俺ならエリクサーを手に入れられるぞ……」


「確かにお前から感じられる闘気と霊力と内包するオーラが俺を遥かに超えるものだと感じ取れるが……エリクサーがいるのは本当なんだ……」


 どうやら妹が本当に重症らしい。


 俺はそんな妹思いの魔術師当夜のために協力したいと思った。


 エリクサーにもランクがある。


 低級エリクサーと中級エリクサーに上級エリクサーだ。


 低級は骨折とかある程度の病気を治せるが部位欠損や末期がんなどの思い病気は直せない。


 中級エリクサーレベルになると部位欠損とか末期がんなどの重傷や重病を治せる。


 そして上級エリクサーともなると……効果は不明だ。


 なにせ発見されてないものはわからない。


 俺は低級エリクサーは持っているが……中級は持ってない。


 正直上級体力回復薬とと大差ない低級エリクサーは。


 ただエリクサーは寿命を延ばす効果があると思われている。


 研究雑誌に載っていたが真偽は不明だ。


 もしかしたら上級エリクサーは物凄く寿命を延ばせるか死者すら復活できるのかもしれないと俺は考える。


 というわけでボス戦を当夜と共に攻略することになった。


 日本橋ダンジョン610階層のボスは……レイジルタラテクトクイーンだ。


 蜘蛛の女王かしかも希少種の。かなり厄介な敵だだが俺と当夜ならたぶん余裕だろ。


 俺は光爆剣で切り裂く。体の皮膚がかなり固いようだ。


 当夜は暗黒魔術を発動した。


「崩我の暗静砲弾!!!」


 暗黒の弾丸が蜘蛛女王に襲い掛かる。あまりにも強力な魔術なのか蜘蛛女王はかなりのダメージを受けた。


 サクラが夢想京宴斬を放つ。放たれた斬撃は闘気の斬撃が空間を切り裂いた。


 アグニスが炎浄剣を放つ。脳天からぶち抜いた女王蜘蛛を。


 マリンが極大水魔法を放つ。デュランが魔槍雷撃を放つ。


 みんなのみんなの攻撃が蜘蛛女王に極撃した。


 よってかなり強い敵だが倒せたようだ。


 宝箱が出た。だが中級エリクサーではなかった。


 ただのタラテクトクイーンコートというちょっとばかしじゃないけど耐久力のある防具だった。


 当夜は少しだけがっかりしていた。


 俺は少しだけこれからパーティを組まないかと提案した。


 できるだけ俺は下の階層に潜るから中級エリクサーを手に入れたら譲ってあげてもいいと言った。


「なんでそんなに親切なんだ……ええと拓郎?」


「そりゃ困ったときはお互い様だからな……お前はなんか俺に似ているし妹のために頑張る姿がなんか目に移ってな」


「そうかありがとう拓郎……」


「どういたしまして当夜」


 だがこの時黒雲家のお家騒動に巻き込まれるとは本当に思わなかった。


 魔術師同士の抗争に巻き込まれるとは夢にも思わなかった。

面白かったらブクマ、評価で☆5をして貰えると嬉しいです。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

これからもご覧ください是非。もっと面白くするために頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ