第152話 リスティは現状の自分の弱さを嘆いて武者修行の旅に出るようです
拓郎はどんどん強くなっていくのだ。
だから私も強くならないといけないのだ。
でも弱いのだ。
私はもう少しもう少しもっともっと強くならないといけないのだ。
ダンジョンの強い奴を探す旅に出るのだ。
置手紙を置いてこっそり出てきてしまったのだ。
だからもっともっと強くなるのだとリスティは思っていた。
そして九州のダンジョンを探しに来ていた。
そして熊本ダンジョンを見つけた。
一人ダンジョンに入るリスティ。
そして1階層からそこそこ進めていく。
そして227階層までやってきた。
ガルダアークを5体相手していた。
龍王拳で敵を粉砕する。
さらに進むと228階層でモンスターハウスの罠にかかる。
そして大量のギガサラマンダーが出現した。
灼熱の息がリスティに襲い掛かるが全てフーリングシールドで防いだ。
だがギガサラマンダーは疾風の素早さで爪と牙の一撃を喰らわしてきた。
リスティは巨人すらも凌駕する怪力でギガサラマンダーを投げ飛ばした。
ギガサラマンダーは物凄い速度で吹っ飛んでいく。
だがちぎっては投げてちぎっては投げてを繰り返していると、ギガサラマンダーがが連携してさら高温の灼熱の息を吐き出した。
だがリスティは動じない。
今まで無類の強さを誇っていたのである。
灼熱の息であろうがこの程度なんてことはない。
そして普通に耐えて、返しの右手の拳で一発殴るだけでKOだ。
そしてモンスターハウスのすべてのギガサラマンダーを倒した。
230階層の中ボスを相手した。
レイアンジャックナイフが出現した。
速い……
リスティが一番に驚いたのはこの点だ。
野生の中ボスにしてはかなりの速さだ。
追いつけないわけではない。
リスティはどちらかと言うとスピードタイプじゃない。
鬼のような耐久力と腕力で敵を真っ向から受け止めて粉砕する戦法を得意とする。
魔法はあまり使わない。
どちらかと言うと肉体の力を上昇させる補助呪文をあえて使う戦法を取る。
肉体的に攻撃魔法は得意ではあるが、ステータスは物理攻撃によっている。
なのでかなり脳筋なわけだが……
とまあリスティは拓郎の万能性に憧れていた。
魔法が苦手な敵には魔法。
物理が苦手な敵には物理などと。
このように臨機応変に対応できる拓郎の万能性に憧れていた。
だから今回の武者修行の旅では更なる少し苦手な魔法の力の強化とさらなる物理攻撃力の上昇など、かなり鍛えたいのだ。
レベルアップもかなりしたい。
熊本ダンジョンはどこまであるのだろうか?
ダンジョン自体前人未到だから階層がかなり深くなるパターンと100、200階層ぐらいで終了して迷宮が崩壊するパターンがある。
熊本ダンジョンは前人未到なタイプだろうか。
さらに深く潜るためにかなりの準備をしてきた。
と言ってもリスティは異世界で飲まず食わずで150日体を動かしたことがある。
うっかり転移災害に巻き込まれて奈落の魔所とか言う場所に飛ばされて地獄を見たことが過去にあるが、150日くらい飲まず食わずでも正常に動くことができた。
リスティは普段からめしー! めしー! とか言いまくっているがただ食いしん坊なだけで、食べ物から力を得るためでもあるが。
256階層まで来た。
なんか少しだけ強力な敵が現れた。
べスターデビルベアー。
黒い悪魔のような熊だ。
角までついているし顔つきが悪魔的に怖い。
そして速いうえに頑丈だ。
さらに力強いうえに腕白な正確なようだ。
凶悪な爪の一撃を食らわしてきそうなところをリスティは意外と冷静な対処で抑えた。
そしてリスティは拳に戦気を籠めて、波導に染めて熱く気合を込めた。
極圧拳。
間一髪のところを気合と情熱で従えた波導で圧倒した結果べスターデビルベアーを凌駕した瞬間だった。
倒した。
そこまで強くなかったが、なんとか倒せたとまではいかない。
かなりの強さとは言えない。
自分の体が鈍っている証拠だ。
だからかなり辛抱しないといけないのだ。
257階層は魔境だった。
アークデストロイヤーが6体現れた。
降臨した悪魔的破壊者はリスティの腕をもぎ取ろうとした。
がリスティは踏ん張って拳でいなした。
破壊者は林檎のようなキューブ状の箱を破壊した。
それは自ら生み出したものだった。
キューブが砕けた瞬間波動のような現象が起きた。
そして破片が飛び散った。
だがリスティはそんなことにも動じない。
体を回転させて敵に竜巻を食らわした。
そしてアークデストロイヤーはチリと化した。
258階層のグランバクスレイトが爆発の魔法を放ってきた。
そのまま爆発するかと思えたが、リスティは同じ爆発の魔法を放ち相殺した。
このくらいわけではない。
爆発の魔法ぐらいは得意と言えば得意だ。
グランバクスレイトは爆発の魔法を放ってくる。
だが練度が違う。
リスティのほうが爆発の魔法の練度が圧倒的に上になる。
その練度の差が敵の魔法を圧倒する上での材料になる。
グランバクスレイトを倒して先に進む。
264階層の破壊の魔人が現れた。
破壊する全てを……だが迷宮の壁とかは壊せない。
壊すのは有機物。
破壊するのは自分すらも自分の手が崩壊して波動弾を放ってくる。
リスティはそれらを全て避ける。
そしてこちらも波動弾を放つ。
そして破壊の魔人は倒れた。
278階層まで来た。
トラップとして宝箱を開けたらトラップボックスだった。
トラップボックスは甘い息を吐き出した。
喰らうと眠ってしまう息だ。
リスティはすぐさま弾き返した。
そしてかかと落としを喰らわして倒した。
基本的に罠とはいえそこまで怖くない。
トラップボックスは低級の罠モンスターなので、そこまで怖くない。
中級のデストロイボックスや上級のギュライグボックスとかが出てきたらと思うと……まあたぶん大丈夫だろ。
そんな感じで気を付けていたらまた宝箱だ。
そして開けるとギュライグボックス。
すぐに炎の魔法をぶつけて殴り飛ばす。
そして倒すと箱の悪魔の虚像というフィギュア手に入った。
持っていると罠系統のモンスターに対して攻撃力が上がるというもの。
ついでに宝箱で罠に会う確率が下がるという。
まあなんとなくアイテムボックスに入れとこうかな。
280階層まで来た。
ゆっくり来ているのですでに3日ぐらいかかっている。
なかなか底が見えないな。
とりあえず敵をある程度倒したら寝ることにした。
セーフティ空間はあるようだ。
なんとなく来てしまったがどこまでいけるのだろうか?
リスティはそこだけ疑問に思った。