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第108話 三年前●零神学園の日常その三



 今日は土曜日で本来なら学校は休みだが、今日は違う。


 僕とて白夜雪兎はTTLNNN団の部室……正確には同好会だが部室に来ている。


 相も変わらず朝の8時に来たらタケルさんが眠そうな顔でパソコンとにらめっこしてて、七星ナナナと虹咲ナナカが将棋を打っていた。


 王手を取るのがナナナと見せかけて、ナナカも王手を取り合う。


 お互い決着がつかず、ついに……ナナナが勝利した。


「ほいっとわたしの勝ち~」


「ううう~~~今回はナナナの勝ちか~~」


「ナナカも今回は良い線いったよ~」


「でもナナナは本当に出鱈目な頭してるよね」


「誉め言葉として受け取っておくにゃぁ☆」


「おまえら将棋は面白いか?」


「ユキト! きていたのかにゃぁ?」


「ユキト……朝ごはんにそこにあるナナナ特製バナナでもいかが?」


 もくもくと小説を書いているタケルがいる。


「しっかし他にメンバー居ないのかよ」


 ユキトは少しだけ思った疑問を口にする。


「いるよ……臨時メンバーじゃなくて正式メンバーだよ」


 ナナナが突拍子もなく言う。


「今日たぶんくるよ……お父さんと一緒に」


「お父さん?」


 そんなことを言っている間に部室の扉が開いた。


「ナナナ~~ナナカ~~遊びにきたよ~~~~☆☆☆」


 可愛らしいゴシックのドレスを羽織ったお嬢様風の幼女がいた。


 後ろにはガタイのいいおっさんがいた。


「マイビッグベストファザー……お父さんグッジョブ!」


「父上……いつもながらご登場受けたわまるです」


「ナナナとナナカ……? あれっ? ナナナの苗字は七星で……ナナカは虹咲だよな……? どうして二人ともお父さんと呼ぶんだ?」


「それは私が説明しよう」


 父親である七星太陽さんが話しかけてきた。


「いやいやお父さんの手を煩わせるなど……うちが説明するのん」


「代理で私も……ナナカが説明します」



「つまり……父親は一緒ということか……」


 どうやら七星ナナナと虹咲ナナカは父親は七星太陽さんで……母親だけが違うと言う。


 ナナナのお母さんは七星星ななほしひかりでナナカのお母さんは虹咲灯歌にじさきとうからしい。


 つうか二股……か……いやまあこの世界では子供を二人以上作るのは普通と聞いた。


 太陽さんの遺伝子はとても優秀だからとナナナは言う。


「お父さんの凄いところはナナナとナナカという最高の贈り物をしてくれたからなんだ……うちらや芸術に凄味があるナナカっちができたことが奇跡の賜物なんだよ~~☆」


「まあ納得したけど……それよりさっきから僕のところに座っているこの子は……」


「ユキト!! なんか好き……好きだよ!! お前は私の下僕となるのだ~~~☆ はっはっは~~~☆」


「おお~初対面で月名るなに懐かれるなんて……ユキトはなかなか将来有望ですです~~☆」


「ナナカは少しだけというか大分不愉快です……ワタシのユキトはユキトでユキトは私ので…………ブツブツ」


 と言いつつナナカが俺の肩に抱き寄せてきそうになる。


 するとナナナも右肩がナナカなのでナナナは左肩にくっついてくる。


「こうしているとなんか安心するのん~~~ユキトは冷たくてなんかすきだこんにゃん」


「それって今が夏で僕の能力が冷気を操る物でコントロール効かないから少しだけ体の周りが冷たいから僕にひっついてるだけなんじゃあ……」


「そうともいう」


「冷たいからクーラーいらず」


「ユキト!! かき氷作ろう能力で!!!」


 こいつら……ただ僕を利用しているだけか……


 ユキトは少しだけというか大分鈍いようだ。



「お前ら俺を差し置いていちゃつくなよ~~」


 タケルが不意に差し込んでくる。


 するとナナナが飛んでいく。


「ごめんにゃぁ~タケルにぃユキトは癒しならタケルにぃはうちの心の水場オアシスなんかな? まあでもタケルにぃはラノベを書くのが忙しいじゃないの?」


「今日はルーチンワークもかねて外で探索をしたいんだが……」


「探索?」


「探索!!!」


 月名るながかなり反応している。


「探索か……私は臨時顧問でもあるから一緒に同行するなら許そうが……結構外は危険があるぞ」


 危険……確かにここ零神学園の周りは山と海に囲まれていて都会は少し遠くの方だ。


 だが要素要素に最新の科学技術が使われているので自販機でジュースを買うのもいちいち手を使わずに音声で買うことができるし一度に複数のジュースを買えるし、コンビニぐらいあるし。


 コンビニは自動化されていて店員はいない。


 ロボットによる接客がなされている。


 ファミレスもあるしそこは調理ロボットと接客ロボットとレジ打ちロボットがいるだけで一応人間の店長もいるらしいが……まあ置いておこう。


 本屋もあり、タケルはそこで本を買うらしい。


 そこは無人でなく人間の店長がいるらしいが。


 とまあみんなで探索として山に行くことになった。


 どんなことがあるのかわからんが……この前みたいに罪卵獣バラニムとかに会う可能性もあるし……なんか怖くなってきた。


 そして僕たちは油断していた。


 この世の中の不思議を探すために来ていたのに……なんだあれは空中に浮かぶ浮遊大陸を見つけた。


 空中にある城? 大陸? いやなんだあの人工物は??



「あれに到達するのん」


「ダメだ……危ない危険すぎる」


「そうだ……だが学園長に報告しないと……」


 太陽さんが報告しないといけないと言っている。


 いったいあれはなんだ?


 だがそこで何か飛んでくる……? なんだあれは!?


 それは鳥のように見えるジェット機のような怪鳥のような人工物のような化け物の鳥モドキだった。


「ガギャア嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼!!!!!」


「戦闘態勢バナナの準備!!」


 ナナナがなんか冗談を飛ばしている。


 冗談じゃないほいっバナナ型ブーメランキルソードブレード展開!!


 ナナナがそんな特別なバナナのようなブーメランを出した。


 何だそのデカいバナナはと思った。


 怪鳥に向かって思いっきり投げ飛ばしたそのバナナ型のブーメランを。



 怪鳥にぶち当たった。右羽根が消失する。


 そのままバナナが怪鳥を捕縛するようにまるまるように拘束具になる。


 だが怪鳥は雄たけび上げる。


 そして拘束具を外そうとする。


 しかしナナカが急に歌いだす。


「♪~~~♪~♪~~~♪~~~~☆ ラ~ラ~~~ラララ~~~ラララ~~~~ララ~~~~ラララ~~~ラララララララララ~ラ、ララ~ラ~ララ~~~~ラララ~~~~~☆☆☆☆☆」


 すると怪鳥が眠ってしまった。


 そのまま地に降りてくる。


 その後零神学園のスタッフが来て怪鳥を捕獲してトラックのような巨大な車で運んで行った。



「ナナナから提案!! あの巨大要塞都市に潜入捜査だほっい!!!」


「「まだ行くんか~~~~~!!?」」


 タケルとはもった。

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