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第107話 七年前●七星の闘い








 七星七ななほしななだ。


 指揮官は私だ。


 七年前の落ち着いたとき2015年7月7日だったかな。


 七夕の七星にとって聖なる日に起きたことを話そう。


 あの事故……事件から一年たった……


 七星は後片付けとして当時18歳で高卒だった私に一任した。


 母の七星瞑星ななほしめいせいの言葉の魔力には逆らう気が起きない。


 父の七星昴ななほしすばるである私の父親は奮闘していた。


 後片付けの任務はお前しか出来ない。


 面倒を八百万家にもかけて、四屋家にも顔を下げて……魔視実夜にもお礼状を書いて……


 そして……夢名むうなは元気しているらしい。


 タクちゃんは悪くない。


 タクちゃんは悪くない。悪くない。


 タクちゃんは悪くない。悪くない。


 お見舞いに行った。


 面会拒絶の命がとけて……タクちゃんに会いに行けることになった。


「タクちゃん来たよナナだよ」


「お姉ちゃん……ナナさん!!」


 そこには包帯をグルグル巻きにして大げさに目を片目も包帯巻のタクがいた。


 タクちゃんは私の恋の救世主だ。


 ナナはずっと恋がしたかった。


 ナナはタクちゃんと同じで恋の相手がいなかった。


「タクちゃんこれ欲しいでしょ……最新ゲーム機……?」


「僕はこのスーパーファミコ〇でいいよ」


「あれっいらないの……最新ゲーム機なのにしかも世に出てない試作品で……」


「ある物を活用したほうがいいでしょナナはそう思わないの?」


 タクちゃんは不思議な男の子だ。


 ナナは当時色んな偏見の目と五茅ごぼう家や六読ろくよみ家の確執に脅えてきた。


 八宮はちみや八百万やおよろずとは仲がいい……昔は六読家も五茅家も本当は仲が良かった。


 いつからだろうか億の裏の世界から千の武神を生み出して、百の夜の魔術を極めし男と八百万の巫女と北の天兆を引き入る真の帝王の血は失われていく。


 東の村にいる正しい男の嫁が西の川の澄み切った清流の麓にいる女性が出会った。


 南の文字通り美名看は全ての癒しを求めて世界を回る。


 仮実谷の普通の一族を守るために花澤は暗躍する。

 守護の皇魔王の皇……皇はいつも傍観者。


 災厄から身を挺して世界を守る役目はいつも七星か九重か参浄か十紋字か従当橋だ。


 当たるなら仙人の道も一歩から今でこそこの世にいない仙道家……



 弐廻堂はいつもくじ引きで勝つ超運の家系。

 分家の彼ら彼女らは生まれついてのラッキーだ。


 位置飛いちとびはこの世に距離なんてない世界すらも切り取って世界を飛ぶ。


 霊なる響きは昔風。零なる確執は存在し無し。


 無限の力を持つのは誰だ? あなたかわたしか? おまえか??





●●



 ナナは兄さんの墓前に来ていた。


 あの時死んだからな兄さんは……月光兄さんは良い人だった。


 自分の才能の無さが怖いと自虐する程度のユーモラスはあった。


 太陽が言ってた……あいつは暗いけど最強の一族の誇りだと。


 誰よりも心の苦しさを持ち誰よりも娘を愛していた。


 月光兄さん生きているなら……こんどみんなでファミレスにでも行こうか。



 カナとサナが来た。

 ナナナとナナミとナナカをつれて……太陽さんもいる。


 今日は一周忌だったな。


 月光兄さんの……あの時の生きざまを見れないのは残念だ。


 よかった自分のことは忘れてないみたい。



 世界が偏見と差別に苦しまれていても七星の家族はどうしても大丈夫だと思う。


 七星は天から与えられた七つの星の力を使えるから……だから大丈夫だから。


「ナナ……今日はお前に苦しい思いをさせたな……大丈夫か? 目が怖いぞ?」


「大丈夫……タクちゃんにも会ってきたし……」


「そうかタクか……あいつはいずれデッカイ男になりそうだ……どうだお前の婿になんて……」


「タクちゃんは私のこと好きじゃないよ……先生かなんかだと思っているから」


「ナナ言うちゃわるいかもしれんが……お前のことだお前とタクで決めることだ」


「そうだね……ありがとう太陽さん……」


「もうさん付けはよせ……普通に太陽兄と呼んでくれ」


「太陽兄……ごめんねいつも私がかばってばかりで……」


「気にするな俺のやるべきことはまだまだある。だからお前は俺の手伝いをするだけでいい」


「太陽さん……ありがとう」


「こっちこそなサンキューナナ」


「ありがとうって言いなよ太陽兄……」


「ありがとうっな」


 七星はいつも綺麗で輝きを持っていることが大いに越したことはない。


 世界の輪廻を止めることなく世界は回っている。

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