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第102話 雪兎の過去



 雪兎の現在より3年前、13歳の時。


 異能特区の学園都市の異能学園の零神学園中等部に所属していた時の話だ。


 そのころは学園では全校生徒は集められたエリート中のエリートで全校生徒は7名だった。


 超能力者の区分はレベルであり、レベルは1~6まである。


 レベル0を無能力者。


 レベル1を低能力者。


 レベル2を能力者。


 レベル3を大能力者。


 レベル4を高位能力者。


 レベル5を超能力者。


 レベル6を災害級の超能力者として扱っている。


 赤城炎牙あかぎえんが13歳。火炎能力者。レベルは5で超能力者だ。


 加賀葵かがあおい13歳。水流操作系能力者。レベルは4で高位能力者だ。


 長門凪ながとなぎ14歳。球弾生成能力者。レベルは3で大能力者だ。


 大和楓やまとかえで15歳。肉体強化系能力者。レベルは5で超能力者だ。


 綾波錬榎あやなみれんか14歳。武器生成能力者。レベルは4で高位能力者だ。


 七星奈並無ななほしななな12歳。飛び級枠。無能力者。レベル0。


 虹咲七輝にじさきななか11歳。飛び級枠。レベル6。多重能力者。


 以上が零神学園中等部のメンバーである。


 そこに白夜雪兎が転入してきた。




 ここが……零神学園か……なかなかの学園だな。


 僕がここに来た理由はさらなる自身の力の強化だ。


 最初に話しかけてきたのはナナカだった。


「お兄ちゃん~ここに来たということは覚悟はできているのかほいしょ?」


「違うよ~ナナカちゃんナナナはナナナでなんでもできることに理想を見出すのだよ~そうだよね雪兎君?」


 なんだこのガキどもはというのが雪兎の感想だった。


 ナナカと呼ばれている子供は髪が虹色に光っているがロングヘアの子供だ。


 ナナナと名乗った少女は大人びている印象だが金髪のロシア系と日本人とのハーフのような感じに見える。


 現在教室についたのだがここはだたっぴろい。


 大学の講義室科と思われるほど広い広い広すぎる。


 山なりに机と椅子が配置されていて、本当に大学の講義室だまさに。


 端っこの方にラジカセを置いて音楽を聴いている黄色髪の女子がいる。


 なんだが自分の世界に入り込んでいるようだ。


 ええと名前は……長門凪か。


 本なのか本を読みふけている奴が一人……名前はええと大和楓だ。

 眼鏡をかけており、いかにも委員長っぽい。


 ナナナがにっこりと笑いだす。


「雪兎君はかっこいいのだよ~にゃははは僕のお嫁さんにしてあげるのだ~」


「だが断る」


「にゃんですと~僕がお嫁さんにしてやると言ってるのに~それを断るなんて~ナナカちゃんも言ってあげてよ」


「ナナカはお兄ちゃんがまだどのような存在なのかわからないけど理性の渦が見えるのである。そんな不完全な力を見出してどうするつもりなんだらほいの? いいの雪兎?」


「おまえらここの生徒なのか?」


「そだよ~」


「そうだもん」


 ナナナが懐かれた猫のように可愛いしぐさをとる。


 ナナカは猫よりも犬のほうが好きなうさぎのような寂しくしたら死んじゃいそうな猫のように見える。


 つうか名前似てるなこいつら……親戚か?


「そだよ~」「そうだよ」


 !!? おまえら俺の心の中を「読んでいるな?」


 どうやら心の中を読めるらしいこいつらは。


「喋らないと空気になるよ雪兎お兄ちゃん」


「ゆきにぃ……はなにがしたい?」


 ナナナとナナカが顔を俺の顔に近づけてくる。


 ガキの癖にませすぎだろこいつら。


 俺はほっぺをさしだすと舐めてきた二人とも。


「大丈夫らのです。現在ナナナちゃんの星の幻想閉塞空間に三人を閉じ込めたので周りから見えません」


「大丈夫なのだ! これで雪兎お兄ちゃんの体中を舐めることができるよ」


「エロはダメだろ……色んな意味で」


「指ぐらいいいでしょ?」


「ほっぺぐらいいいでしょ?」


「ダメだもうだめだ……つうか初対面だよな?」


「夢の世界で何度もあったことを覚えてないゆきにぃ?」


「雪兎おにぃダメダメだよね~」


「もういいいだろ~授業が始まるぞ」


 どうやら時間切れのようだ。


 先生が来て……授業が始まる。


 三時間目の先生が個性的だった。


「諸君。この学園の生徒として誇りに思う学園長の息子のリバイスだ。バリバリのコネなのだが私は非常にゆうしゅうなのだから? こんなにおおいなる生徒諸君を学ばせるのには苦労をするのである。ではこれより異能力の授業を始める」


 そして念動力を鍛える授業になる。


 だいたいみんな出来るが出来ない人は出来ない。


 ナナナとナナカは普通に出来ていた。


 僕はまだ不完全で少ししか消しゴムを浮かすことしかできなかった。


 そんな感じで授業が終わる。


 放課後……ナナナとナナカが俺の寮に来たいと申す。


 別に女人禁制とかいうルールはないが、こんな子供を寮に連れ込むのはどうなんだろう?


 まあ遊びたいと言うから良いのだが……


 そして夜までテレビゲームしたり漫画本を読みまくったりして過ごした。

 

 トランプとか人生の遊戯とかやったよ。


 楽しかった。


 僕は友達がいなかったから……


 そして今日も夜が更ける。


 また明日というところで寝ようとしたら悲鳴が外から聞こえた。


 僕は現場に急行する。


 そこで謎の化け物がうちの生徒らしき人を襲っている。


 あれは長門凪さんじゃないか!?


 どういうことだいったい?


 僕は長門凪さんに話しかけた。


 するとこう答えた。


「君を呼ぶために恐怖の演技をしたから許してほしいんだ雪兎」


「どういうことだ?」


「でもこの化け物は私一人だと勝てそうになと言うか僕一人だと勝てそうにない」


 長門凪が憂鬱そうに答えた。


 しかしここで客人が来る。


「雪兎おにぃのピンチに駆け付けるナナカ登場!」


「同じくナナナもゆきにぃの危機に対して魔法カードを発動するのであるにゃんだふる!? っていう感じが面白いかなゆきにぃ……」


「いつからいた」


「最初からいたよ姿を消してと言うか気配を消してゆきにぃの背後に……」


「ストーカーか貴様らは!?」


 俺は驚愕した最近の子供は躾も何もなってないからな。


「来るよ……ナナカにナナナの二人がいるなら心強いしね」


「というかたぶんよゆう~」


「よゆう~~~」


「おまえら舐めてると死ぬぞ」


「ゆきにぃこそ死んじゃうかもよ……この化け物というか罪卵獣バラニムはヤバいよ……異能者しか倒せないし」


「罪卵獣……?罪の卵の獣って……なかなか変な名前だな」


 そしてそんな獣が攻めてくる。


 ナギが球弾を生成した。


「当たると熱い弾!」


 放った。それがバラニムに命中する。

 苦しそうだ。


 そしてナナカとナナナがなんか念じている。言葉に出して。


「あのバラニムお空の星になるのです」


「バラニムさん星になって輝いて……」


「バナナを食べて元気を出して!!」


「バナナは最高だよ」


 と言ってバナナを投げるナナカとナナナ。


 するとバラニムが投げたバナナを食べた。


 そしてバナナを食べたバラニムは融解した。


 そしてそのまま天に昇る。


 そのまま星となってしまった文字通り。


 終わったのか? 終わったのか本当に?


 どうやら終わったようだ……まあいいか今回は。


 雪兎の波乱の日常が幕開けする。

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