表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
けだし、日本国強し  作者: シバたつ
間章2
42/43

その1 ワックスウェーバー1

あけましておめでとうございます

コアラ大陸 フリーダム都市国家 旧首都ワックスウェーバー 冒険者ギルド ワックスウェーバー支部


俺の名はスライムスレイヤー

ギルドに所属してるAランク級冒険者、スライムを狩ることに特化した冒険者だ。

スライムという存在がなぜか憎くて憎くて、単独でスライムばかりを狩ってたらAランクになってた

そんな俺も今はパーティーを組んでる


パーティー名は”しゃくねつのほのおを吐きたい”


そして、パーティのメンツは

回復と補助の魔法しか使えない人間 ヨージョ

弓で遠距離の攻撃が得意なエルフ  ペッタンコ

酒好きのおっさんドワーフ     フツカヨイ

宗教家の亜人           ヤバイ


俺はフリーダム都市国家の某都市に生まれ育ったが魔族なる集団が現れ、魔族が使役してるスライムに俺の両親と姉は殺された。

そして都市の生き残りの方に連れられてジャポン皇国へ逃げ延びていた

それから、二ホンなる新興国家の援助により魔族が排除された

排除されたからといって、コアラ大陸には魔素があるため、魔物や魔素の塊から発生するダンジョンなどが現れる

とくにダンジョンは脅威だ、突然現れて放置してるとダンジョンが成長して最下層に最悪の魔族”アークデーモン”が生れるのだ

俺には関係ないことだが、魔族の脅威が去ってから今までずーと憎いスライムだけを狩り続けてた

そうしたら、いつのまにか仲間ができパーティを組むようになった


俺たちは冒険者ギルドからの依頼で遠方エリアのスライム狩りを長期間に渡って行い

周辺へのスライム脅威を減らす依頼に従事していたが、その脅威が減ったためワックスウェーバーに戻ってきた

ワックスウェーバー近くには有名なマジノラインがあり、過去には魔族侵攻を阻止していたというものだ

それは無駄に終わったが

魔族脅威が去った後は、町として再建を進めてる最中でもある

首都の場所は変わるのかなどは不明だが

そんな俺たちは依頼完遂の報告とスライム駆除がないか、支部へ来ていた



「スライムの依頼はないか?」


俺は受付窓口へ行き、いつも俺たちを対応してる受付嬢の女に聞いた

俺が話しかけると何故か笑顔で対応する、他には無表情な対応らしい


「こんにちは、スライムスレイヤーさん

残念ながら今はスライムの依頼はありませんが、しゃくねつのほのおを吐きたい含めた数ギルドパーティに指名依頼が来てます

最優先です」


スライムの依頼がないのは残念だが、いつもスライムの依頼はこっちに全部回してもらってる

その恩義があるからこそ、最優先の指名依頼を受けようと思う


「わかった」


「ありがとうございます!それでは、あちらの部屋で詳細を説明いたします」


そして俺と仲間達は部屋へ入っていった


「ちょっと、ちょっとスライム以外の依頼を普通に受けるってスラリンどういう心境の変化?まさか受付嬢に惚れた!?」


エルフでは古いことわざに”スライムばかり狩ってたらスラリンを使役するんだぞ~”という、ことわざがある

それでかペッタンコは俺のことをスラリンと呼ぶようになってる


「ス・スライムスレイヤーさん!本当なのですか!?惚れちゃったですか!?」


いつもは大人しいヨージョが突然発狂するようになった、なぜだかわからん


「鈍感というのは便利じゃの~、酒飲みたいぞ!」


相変わらず酒好きのおっさんだ、パーティを守るタンクとして最優秀だ


「ドンカン!ドンカン!」


相変わらず意味不明のヤバイだ


受付嬢が書類をもって部屋にやってきて机を挟んだ反対側の椅子に座った


「お待たせしました。

マジノラインとワックスウェーバー間北部約100kmにダンジョンが出来ました、ダンジョンが出来ただけであれば指名依頼はありません

最初にダンジョンを見つけたパーティがダンジョン内に入りグレーターデーモン1体と交戦になりました

結果1名除いてパーティは全滅、その1名が命からがらギルドへ報告したことでダンジョンが発生してるとわかりました

その後、Sランクの冒険者複数名を揃えて調査へ一カ月前に向かわせました。

ですが未だSランクの冒険者が戻ってきたという報告はありませんでした

ギルドでは、Sランク冒険者の安否確認、ダンジョンの状態確認のため、仮ワックスウェーバー支部に主体で活動されてる実力者を集め大規模調査をすることが決定しました

4日前に数パーティは派遣しており、しゃくねつのほのおを吐きたいパーティも準備ができ次第向かってほしいです

報酬は戻ってきてからになりますが、参加したメンバー全員に各10万ゴールドをお支払いします」


受付嬢の説明が終わると周りは


「みなさんのご無事をお祈り申し上げます」

「大勢向かってるなら危険性はだいぶ減るだろうが、Sランク冒険者の消息不明が気になるわね

だけど報酬の10万ゴールドは大きいね」

「ダンジョンの育ち具合話によってはアークデーモンの可能性もゼロとは言えんか・・グレーターデーモンがいるぐらいだから

ある程度は育ってるんじゃろ」

「エーメン!」


仲間は勝手に言いたいことを言ってたが反対するやつはいなかった


「わかった、受けよう」


「ありがとうございます。場所の地図はこちらになります!みなさんのご武運をお祈り申し上げます」


「あぁ」


そして俺たちは部屋を後にして、長期間調査のための食料の買い出しなど準備を行い

二日後に出発を開始した

それから三日かけて目的のダンジョン入り口前に到着した



・・・

・・

コアラ大陸 フリーダム都市国家 ダンジョン入り口


本来、100km程度であれば2日もあれば十分な距離だが理由があった


「何かの予兆なのかしら?スラリン、ここまでの過程であなたの好きなスライムがいっぱいいたけど

ゴブリンやオークなども多くいたわね・・

それに目的のダンジョン入り口以外にもダンジョンあったわよね・・

もしかして、魔物パニック発生の予兆かしら」


ペッタンコが独り言のようにつぶやいていた

彼女もここに来るまでの過程に関して違和感があるのは確からしい


「ペッタンコ様、魔物パニックとは何ですか?」


ヨージョはまだ若いから、知識はまだ乏しいか


「あら、知らないの?魔物パニックってのはダンジョンが複数できたり、強烈な魔素が一定エリアにたまり

ハイヴなど出来上がり、そこから大量の魔物が発生して膨大な数となり統制が取れないまま、周辺の村や町を襲う悪夢のような現象よ」


「そういえばダージリン王国であったな、昔防衛に参加した記憶があるわい

あれはあれで地獄じゃったぞ」


ダージリン王国での魔物パニックが最後に起きたのは100年ぐらい前だったよな

フツカヨイはやっぱ、おっさんだ


「神がいらっしゃったら、我々を救いたまえ!」


ヤバイは相変わらずやばい


「よし、予定通りダンジョンに入るぞ」


「「りょーかい」」


俺たちがダンジョンに入ろうとした矢先、一人の男が酷いケガをしながらこちらに逃げてきているのが見えた

更に後方にはグレーターデーモン2体のオマケとともに


「な!? グレーターデーモンだと」


「スライムスレイヤーさん!彼の救出を!」


「あぁ、ヨージョはまず回復の準備を、俺とフツカヨイとヤバイで突っ込む、ペッタンコは後方から支援してくれ」


「「りょーかい」」


俺の愛用武器である、二ホン国なる新興国家の鍛冶屋が打ったとされる”ハチキュージューケン”なる安価なナイフだが

ミスリル、下手したらオリハルコン並の強度がお手頃価格で販売されてたので購入して対スライムの武器として活躍してる

手入れも少なくて楽でもある、噂だとエンジョイ防衛で多数のグレーターデーモンもハチキュージューケンで倒したとある

そのため、今回の状態でも安心して対応ができる


フツカヨイは武器を使わない、二ホン国の鍛冶屋が作ったとされる”ライオットシールド”なる透明で軽量な大きい盾を使った

攻守対応可能な盾で戦う冒険者だ


ヤバイは二ホン国の鍛冶屋が作ったとされる”ケージョ”と呼ばれる棒を武器として扱う冒険者だ


ペッタンコは二ホン国の鍛冶屋が作ったとされる”ベアボウ”なる弓を装備している


二ホン国の鍛冶職人達は非常に優秀で大量に安価で高性能な武器を提供してくれる

今までは、町の粗末な武器しか扱わない武器屋からじゃないと武器の購入ができなかっただけに

二ホン国の武器はどこの町でも同じ品質で修理も安く対応してくれる良いものだ

そのおかげか、Cランクなどの駆け出し冒険者達の死亡率は下がってるとのことだ


そんな悠長に説明してる暇はないが、俺たちは連携プレイを行いグレーターデーモン2体を狩った


ヨージョは酷いケガを負ってる男に対して回復魔法を使って回復を行った


「ベホーミ!」


20分ほどして、男が会話できるまで回復した


「助かった、ありがとう

俺は冒険者ギルドパーティ”モブ”のモーブだ

あんたたちは後続の、しゃくねつなんたらのパーティの方かい?」


「あぁ」


「それはよかった、残念ながら先行調査パーティは俺除いて全員死亡

Sランク冒険者の遺体は2~3体は見つけたが損傷が激しい、恐らくSランク冒険者の調査隊も全滅とみていい

ダンジョンは8階まであった、ここ以外にも周辺にダンジョンの入り口を見たと思うが

全部が最終的に8階のフロアにつながってる、そして8階フロアにはハイヴの存在とアークデーモンの存在を確認した」


「「な!?アークデーモンだと(じゃと)」」


「あぁ、無数のグレーターデーモンなども確認した

仲間は他パーティは全員グレーターデーモンにやられた

間違いなく魔物パニックが発生する、急ぎギルドに報告をして国軍を派遣してもらわないと

ワックスウェーバーが消滅してしまう可能性がある・・」


そして言うだけ言ったモーブは気が緩んだのか意識を失った


「急いで戻らないといけないわね」


珍しくペッタンコがシリアスな顔をしている、それほど危機的状態ということだろう

スライムばかり倒してた俺にはわからん気持ちだが


「俺がモーブを担ぐ、急いでワックスウェーバーに戻るぞ」


「「了解」」


俺たちはとんぼ返りのように、2日かけて街に戻った


・・・

・・


ジャポン皇国 皇都オワリ 天守閣


魔族の脅威が去ったとしても大陸復興までに時間がかかるとのことで、未だ天守閣にフリーダム都市国家の臨時行政府があるのであった

そしてその行政府一角の部屋でジェンダーがお仕事をしてる最中であった

二ホンに留学などで様々な知識を学び、将来のコアラ合衆国設立のための準備に知識を応用してるのであった

その部屋に部下が1名入ってきた


「失礼しますジェンダー様、先ほど冒険者ギルド経由で緊急要請の書類が届きました」


「なんや?忙しい時に!」


「ワックスウェーバー北部100kmにダンジョンが発生、アークデーモンとハイヴの存在を確認したとのこと

ダンジョン周辺状況から鑑みるに、魔物パニックが発生する可能性が非常に高く

冒険者と町軍総出で調査したところ10日以内にワックスウェーバーに侵攻してくる可能性が極めて高いとのこと

現状のワックスウェーバーの冒険者と町駐屯の軍だけでは対処できないため

軍隊派遣の要請であります」


「な!? なんやと! 魔物パニック!? アークデーモン!? あかん! あかん!

今すぐオイニはんのところに行ってくるわ」


ジェンダーは仕事を途中でやめ、大急ぎにオイニがいる部屋へと向かったのであった

そして部屋にノックをせず入ってオイニが驚いた


「ジェンダー様!ノックしてほしいのじゃ!ノックじゃ!ノック!」


「そんな些細なことどうでもええわ、第一大隊今動かせられるん?」


第一大隊、対魔族戦において

港町エンジョイ防衛からワックスウェーバー奪還まで行った、二ホン製兵器を扱い結果を残したコアラ大陸が誇る最強の大隊だ

魔族排除後は、3か国共有という扱いになり残党の魔族や魔物の排除などに従事してもらってる


「第一大隊じゃと?何があったのじゃ!説明するのじゃ!」


説明を忘れてたことに気づいたジェンダーであったが、手元に冒険者ギルドから緊急要請の書類をオイニに渡した

読み終えたオイニは


「なるほどの、じゃが第一大隊は現在ダージリン王国のウバ山付近で演習最中じゃ

ウバ山からワックスウェーバーまでの距離を考えたら10日以内には間に合わないじゃろ

う~む、そうじゃ!二ホン国に要請してみてはどうじゃ!二ホン国の領土からだったら近いじゃろ」


「確かに!二ホン国やったら助けてくれるかも!、よし!決まったから、さっさといってくるさかい!」


大急ぎでジェンダーは二ホン大使館へと向かったのであった


それから、ジェンダーの必死の説得によって日本は国際貢献の一環として

害虫駆除のため自衛隊をワックスウェーバーへ派遣が決定された





評価者数 81 人

ブックマーク登録 268 件

ご高覧頂きありがとうございます


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ワックスウェーバーは町として機能しつつあるが

まだまだ完成されてなく、絶賛構築中なため

町長などは存在せず、冒険者ギルドのギルド長が臨時で代理をしている

町軍は、フリーダム都市国家として最低限治安維持のために派遣してる軍人であって

少数なため活動できる範囲は狭い

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


色々と忙しさもあり更新が遅れ遅れになっており申し訳ございません

まだまだ忙しさも続きます

更新はできるよう奮闘努力いたしますので、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ