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けだし、日本国強し  作者: シバたつ
アトランティア国
34/43

過去の蛮行

日本一切出てきません

プロローグから1年ほど前


ヴィラナスドーター王国 貴族学園卒業式 パーティ会場


私は、ダックスフンド帝国の第一皇女ルイーズ・ヴァイスヴルスト

3年前から父である皇帝の命で友好国のヴィラナスドーター王国に留学している

そして政治の都合上、王国の第一王子オオジ・ヴィラナスドーター様と婚約関係になりました


パーティーも始まり、みんな学園生活の思い出を話しながら楽しんでいました

壇上にオオジ様が上がり・・・別の女子もなぜか一緒に壇上に上がってました


「オオジ・ヴィラナスドーターの名において宣言する。

ルイーゼ・ヴァイスヴルストよ、お前のような聖女を貶める悪女との婚約を破棄する!

聖女アクヤクレイジョを学園で卑劣にも集団を率いて、いじめを行った非道な行為

そのような悪逆非道を行うなんと恐ろしい悪女だ

魔法も使えない哀れな国の皇女だから慈悲で俺の婚約者にしたのに、このような行動は許せない

即刻、アクヤクレイジョに謝罪しろ!」


「きゃ、オオジ様」


オオジは隣にいたアクヤクレイジョを抱えるようにくっ付いた

パーティー会場ではオオジの宣言で皆シーンと静まった。


「オオジ様?いったいどういうことでしょうか?私には身に覚えがありません」


「黙れ!魔力も持たぬ蛮族の女よ!俺が何も知らないとでも思ってるか?

アクヤクレイジョに対しての卑劣な行動を行ったと証言は得てる!」


突然のことで私は唖然としました

身に覚えのないことです、そもそもアクヤクレイジョウ様は見かけたことは合っても話をしたことすらありません

王妃教育というので私は、この国の王妃教育を受けており1日のほどんとをお城にいます

学園にいる時間はほとんどありませんでした

なのにどうして・・?


「俺は見たぜ、ルイーズがアクヤクレイジョウちゃんに意地悪なことをしてたところを!」


「私も見ました、そこの女がアクヤクレイジョウ様に暴力を振るってるところを!」


そして見知らぬ男女が私がアクヤクレイジョウ様に悪いことをしてると根も葉もない嘘を申し上げておりました。


「証言者もいる!蛮族の女よ!オオジの名においてお前を処刑することを宣言する!」


えっ!?


「オオジ様、何をおっしゃって・・みなさん!こんなことはおかしいですよね?」


私は周りを見回しましたですが・・・

みんな顔を背けるばかり


「ふん、さすが蛮族の女、同情を引こうと思ってるのか下種が!

みなのものよ!俺の処刑宣言に対して異議のあるものはいるか!」


誰も意義を唱えようとしませんでした、みんなが顔を背けて関わりたくない雰囲気でいます


「俺は王子!そして真実の愛に気づいた

魔力も持たない蛮族の女と婚約と父上から言われ仕方なくだったが、俺に尽くしてるわけでもなく学園にはほとんどいないわ

どこで何をしてるかわからないわ、どうしようもない女だ。

悩んでた俺を励ましてくれたアクヤクレイジョウ、おかげで俺は真実の愛に気づいた!

ゆへに、警備兵よ!オオジ・ヴィラナスドーターの名において命令する

その女を捕らえよ!

俺がお前の首を切り落としてやろう、せめてもの慈悲だ」


え!?なにを・・・おっしゃってるの・・?

そして、近くにいた警備兵二人が私に近づいて

一人の警備兵によって強制的に座らされ、別の警備兵は私を頭を垂れるようにさせた


「やめてください!オオジ様!私は何もしておりません!」


やめて!

やめて!

やめてえええ!


「やれやれ、最後まで自己保身の嘘をつくか

さすがは蛮族の女」


オオジ様は自分の腰に備えてるソードを鞘から出し

私の首を切り落とした


切り落とされた後、アクヤクレイジョウ様がニヤケタ笑いをしながら私を見ていた

私は、騙されたのね・・と気づいたが遅すぎた

そしてルイーズ・ヴァイスヴルストは18歳で短い生涯を終えた



・・・

・・



ヴィラナスドーター王国 王の間


俺の名はオオジ・ヴィラナスドーター

ヴィラナスドーター王国の第一王子だ

俺の最愛の女であるアクヤクレイジョウをいじめてた蛮族の女

ルイーズ・ヴァイスヴルストをこの手で処刑を行い

アクヤクレイジョウとの真実の愛に障害は無くなった

そのため俺は父上に蛮族の女を処刑をして、アクヤクレイジョウと婚約する許しを得るため

今父上がいる王の間にいる


「な・・!? なんという愚かなことをしたんだ!オオジ!!」


父上が激怒している、意味不明だ

アクヤクレイジョウとの真実の愛の報告のために来たのに怒られる筋合いはないのだが・・


「父上、私は真実の愛に目覚めたのです!何を怒鳴る必要があるのでしょうか?」


更に父上の顔が真っ赤になってトマトのようになりました


「ふ・・ふざけるな!!!近衛兵!オオジと悪女を牢屋に入れよ!命令だ!」


「「ハッ!!」」


近衛兵が俺とアクヤクレイジョウを捕らえようとしていた

そんなことが許されるだろうか?

俺は王子で次世代の王になる男だ

その王妃になるアクヤクレイジョウを捕まえようとはなんたることだ


「お前たち!俺はこの国の王子で次期王だぞ?

そして次期王の王妃であるアクヤクレイジョウを捕らえようとは無礼ものだぞ!」


はっきり言ってやったら近衛兵は止まった

やはり俺の言うことは間違ってないなと思ったが


「何を呆けておる、私が現在の王なのだから優先的に私の命令が最優先だろ!」


結局は捕まってしまい、アクヤクレイジョウとは離れ離れの牢獄へと収監された



・・・

・・


国王視点


「どうしたものか・・・他国の皇女を自国の王子が処刑したと前代未聞だ

それにダックスフンド帝国に関しては・・・王族直属諜報部の調べでは転移という奇想天外な事態に驚いたが

我が国の岬に突然島が発生して、その島はダックスフンド帝国のパン州ということがわかってる。

たまたま我が王妃が別荘から移動中に盗賊に襲われてるところを、帝国兵によって救出してもらったことが

国交樹立のきっかけである。

帝国の高度な製品を格安で輸入できて、食料を輸出するだけで王国の国力強化ができるということで

非常に重要な国家だとわかる、だがパン州はあくまでも帝国の領土の一つであり

本国は海を渡り北にある大きい島だということは調べで分かった

貿易で見る限りアトランティア国並の文明力と恐らく軍事力もあるだろう・・・

その相手に対しての蛮行的な行為をワシの首1つで済めばいいが・・・」


「「なっ!!」」


臣下達が一様に驚いている

この大陸ではアトランティア国が文明・軍事と共にトップだ

2番手では、ギャクハー王国、オレサマ王国ではなく我が王国なのだ

それだけの力を持つ国のトップである国王陛下が

自分の首を差し出すなど・・・と驚き茫然していたのだ


そして、宰相が国王に進言した


「陛下、まずは王都にあるダックスフンド帝国の大使館の大使を呼び出し

謝罪しましょう。その上で殿下とアクヤクレイジョウなる娘を差し出すことで一定の効力のある謝罪と礼ができます」


「ふむ、仕方あるまいオオジは帝国に差し出す、そして廃嫡にさせた上で第二王子ソンザイカイムを次期王にする!

近衛団長よ!今すぐ帝国の大使を連れてこい」


「はっ!」


そして急ぎ近衛団長は王の間を退出して部下を連れ大使館へと向かった



・・・

・・


ヴィラナスドーター王国 王都の外


私はワンワン、ダックスフンド帝国の在ヴィラナスドーター王国の大使である。

部下から、皇女殿下が一方的に王国の王子に婚約破棄をされ無実の罪で死刑されたと報告があった

最初の報告を受けた時、冗談なと思ったが

部下が亡骸を回収することに成功したことで、蛮行的な行為が行われた事実がはっきりした

急ぎ本国に報告を行い判断を仰いだ

結果、パン州に戻れという指示であった、皇帝は非常に憤慨をしており

帝国防衛に必要な人員だけを残し、残り全軍を上げ、ヴィラナスドーター王国を滅ぼすことが決定されたとのこと

そして私と部下は皇女の亡骸と一緒に車に乗り急ぎ脱出した



・・・

・・




ダックスフンド帝国 帝都ドックハウス ヴィラナスドーター王国殲滅作戦部


私は、宰相のプロイセン

在ヴィラナスドーター王国の大使ワンワンから緊急報告があった

第一皇女ルイーズ・ヴァイスヴルスト様が、王国の第一王子オオジ・ヴィラナスドーターによって無実の罪で処刑されたとのこと

大使ワンワンもルイーズ様の亡骸を確認したとのことで、私は急ぎ皇帝に報告を行った


そして皇帝は私がお仕えしてから初めて見る激怒した顔をしており


「最重要命令だ!ヴィラナスドーター王国を滅ぼせ!」


その命令によって私は総司令官である皇帝の代行として

作戦部に在中している、政務のほとんどは一時停止を余儀なくなれ、可能な部分は私の補佐が対応している


司令部の若手からの発言で始まった



「まず、殲滅すべきヴィラナスドーター王国の戦力に関して情報部経由で上がってきましたので報告申し上げます。

陸上戦力は総勢100万の歩兵、ほとんどが基地か王都の駐屯地にしかいません。旧時代的な戦略配置と見てます。

脅威になりうる陸上兵器ですが、レツバーンと呼ばれる火を吐くワイバーンから羽を取り除いた生き物ですが、これが200~300体ほど保有してます

歩兵の武器は、ほとんどが我が帝国初期の装備に近い、ソードと鉄の盾、弓、攻城兵器のバリスタになります

更に情報部では、マスケット銃が配備されてる可能性も報告されてます

陸上戦の際には注意が必要になるかと思います

・・

続いて、航空戦力はワイバーンと呼ばれる生体兵器が100~200匹ほど保有しており、航空戦力があるということで脅威であります。

行動半径は100km~150kmほどで速度は時速250kmほどになります

我が帝国の戦闘機の前では雑魚に等しいですが、陸上戦で現れた場合には脅威になります

・・

海上戦力ですが、50門級戦列艦が50隻ほど保有してるのみです

我が帝国の駆逐艦1隻で殲滅は可能かと思われます

以上です」



「ふむ、陸上戦力と航空戦力のみが脅威であって、海上戦力はさして問題はないな。

さてヘーア殿マリン殿、我が帝国はどう攻める?」


報告に上がった戦力は、前時代のジェントルマン連合王国やボンジュール共和国にも劣る戦力であり脅威ではないと私は判断しているが、軍人側はまた違った視点なのかもしれない。


同席している陸軍大臣ヘーアから状況報告が開始した



「帝国本土とパン州防衛に回す人員以外は準備を開始しております、20時間以内に戦車揚陸艦200隻を出港する準備は完了します

王国は、パン州のみが帝国領土という認識と情報部から報告があります

ですので、直接王都を殲滅する陸上部隊を海から派遣、そしてパン州周辺の基地殲滅のためには陸上部隊の派遣が必要になります。

輸送機による兵員輸送をパン州へ行います

試作型でありますが安全性のみ確保できてる新型輸送機であるレオンベルガー323を使います

低速で航続距離の短さが難点ですが、輸送できる量は前時代含めて世界トップクラスです

同時に、本土からですが現在爆装準備中でありますポメラニアン111爆撃機、稼働できる200機の準備を行っており準備ができ次第発進します

帝国陸軍航空隊に関しては航続距離の関係上、遺憾ながら本国からの作戦に参加はできず、海軍の艦載機が対応することになります

ですが、パン州に50機のシェパード109Eは配備しております

この50機はパン州周辺の基地攻略に活用する予定です

地上戦力で脅威になるレツバーンに関しては戦車部隊に配備されてる主力戦車のロットワイラーで対応します。」


次に海軍大臣マリンからの状況報告が開始した


「現在4個空母機動部隊の発進準備が進めており

戦車揚陸艦の護衛も合わせて同時出発する算段で進めております。

空母艦載機の主任務は先ほどの報告にありますワイバーンの殲滅を主任務として

制空権確保ののち、陸軍のポメラニアンと共同して空爆による王都面制圧を行います。

王国の戦力の大部分は王都周辺にあり、これを潰すことによって容易に王国殲滅させることが可能になります。

別動隊として10隻の駆逐艦を護衛と共に補給艦50隻をパン州に向かわせます。

空母機動部隊とパン州展開部隊の補給路をパン州経由で行うためであります。」


計画は万全であるな、忌まわしい蛮行を行ったヴィラナスドーター王国は殲滅すべきなのは同意だ

ルイーズ様は生まれた時から知っており、彼女の成長はある意味人生の楽しみであった

それを奪った王国は一般市民も許してはならない


「ご苦労、議会の承認は全会一致で通ってるから予算面は気にしなくていい

必要は奴隷と農民以外は皆殺しにせよ!蛮行を行った国に慈悲を与えてはだめだからな!」


「「はっ!」」


確実に事態を進めていく帝国であった



・・・

・・



ヴィラナスドーター王国 王の間



王は悩んでいた


「どうしたものか・・近衛団長が大使館に向かったらもの家の殻だったとは・・

帝国は激怒して攻めてくるぞ・・・

パン州に使者を送ったら、その場で射殺されたと報告があった、つまり報復が来るのは確定だろう」


王子が行った蛮行によって、事態は確実に悪化の一途であった

一部の貴族から、アトランティア国の次ぐ国力のある王国が新興国家のダックスフンド帝国に対してとる対応じゃない!と非難を受けていた。

だが、一部の貴族は帝国の技術を知らないから言えるのであって帝国側と交流のある貴族や商人達からは、帝国の対応を非常に警戒していた。


悩んでいたところに宰相が現れた。


「陛下、火急にご報告があります

パン州に潜入させてる諜報員から報告がありました

帝国は部隊を編成しており、大量の航空機や巨大な航空機がパン州に離着陸を繰り返してるとのこと

王国に攻めてくるのは確実になりました」


やはりそうなったか

なってほしくはなかったが


「そうか、ご苦労

この王国は私の代で終焉になるやもしれんの」


「陛下!何をおっしゃっております!我々はまだ戦っておらず

負けが確定したわけではありません。海を渡って大軍勢が来るわけでもないのですから」


「来ないと言う確証はないだろ・・、だがむざむざとやられるわけにはいかん

宰相よ、国家運営の主要な人員を王の間へ集めよ」


「承知致しました」


・・


そして大勢が王の間へ集まった


大勢が私を見ている


滅亡への道かもしれない


蛮行な行為を行った息子が原因でだ


だが、美しいこの国を私は愛している


だからこそだ


勇士だけは世界に轟かせようじゃないか!


この国は終わる、だが何もせずに終わらせるわけにはいかない


だからこそ命令をした


「王の名において、命令を下す

侵攻してくる帝国から我が王国を絶対に守り切って見せよ!」



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