プロローグ2
ジャポン皇国 皇都オワリ 勇者召還の儀の場
オワリの中でも安全なテンシュカクの地下には大きい倉庫がある。
本来その倉庫は食料や武器などを備蓄しているはずだが、この情勢下で備蓄は全部吐き出されてる。
ただ、だだっ広い空の倉庫と化してた。
私は勇者召還を行う場所には最適と考えて選んだ。
「さて、みなさん勇者召還の儀を開始したいと思います。」
儀式を前に王女と行政長に声をかけた。
「よろしくおねがいします。」
「ちゃっちゃと勇者召喚して、魔族どもを蹴散らしましょう!」
「過去の事例の再来の可能性もありますが、いたし方ありませんね。」
召喚陣の前に私たち3人が横に並び召喚魔法の詠唱を開始した。
そして詠唱が完了をして魔法陣が光った!
だけど勇者は現れず・・・・。
「ま・・まさか失敗をしましたの!?」
王女が、そして私を含めた2人が絶望した表情で立ちすくんだ・・・
失敗したことを公表せず直隠しを行い5日が経過した。
皇都オワリの沿岸部にある貿易港であるエドワンに白い大型な機械仕掛け船と灰色の鉄の船が来航したと報告を受けた。
これが後の我が皇国の・・いや連合の歴史である、ニホン来航であった・・。
ジャポン皇国 皇都オワリ 貿易港 エドワン
ジャポンサイド
「あれが船だと?島の間違いなんじゃないか?って思うくらいにでかかったな。」
私はエドワンの沿岸警備隊隊長のアベ・マサヒロだ。
部下から、エドワン近郊に所属不明の大型機械船4隻が接近中と連絡を貰った。
機械船は遥か西方に存在する列強国のアトランティア国が、世界で唯一魔法や魔導を使わない船と認識しているが
部下からはアトランティア国の機械船のように大砲がいっぽい積んでる船ではなく1門しか積んでない船と返事を貰い
所属不明船と断定したことによる臨検をこころみた。
正直言って、魔族の皇国侵攻瀬戸際状態で外部から問題が起こるのは正直困る。
結果、ニホンという国からの使者で国交を樹立のために来たらしい。
その使者いわく、皇国から北に2000kmにニホンという国があるとのことだ。
北に2000km程度なら皇国や隣国の2カ国が知ってそうだと思うが、事前にテンシュカクに確認を取ったが知らないとのことだった。
現在、外交部のやつらが対応してる。
機械船で大砲1門でもあるんだから、ダージリン王国最東部にある大陸最後の防衛拠点ランズ・エンドに物資を届けることができるかもしれない淡い期待がある。
皇国から2度、食料船をバリスタと大砲を搭載した50門級戦列艦数隻で護衛しつつランズ・エンドへ物資を届けることを試みたが、魔族でも空を翔る脅威のゴブリンライダーの空からの強襲により全滅した。
王国にはペガサスと呼ばれる白い馬に翼の生えた生き物がいるが、それに騎乗した空中機動による攻撃する部隊は存在するが、残念ながらペガサスは海の塩の臭いが駄目らしく海を移動することは不可能であった。
大陸から北西には竜に騎乗するドラゴンの王国があるらしいが、今はどうでもいいか
結果半年にわたって物資を送れずの状態だ。
魔信で生存報告を受けてるため防衛拠点は健在だが孤立無援の状態で食料が尽きることによって魔族の侵攻が早まり防衛戦線崩壊にいたる可能性が非常に高い。
あれほど大きい鉄の機械船を持つニホンが良い国であればと私は期待してしまう。
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日本サイド
南方2000kmほどに文明のある国らしき存在を衛星で確認して、日本は転移による食糧難資源不足の解消のため貿易を含めた国交樹立目的のため
一個護衛隊郡の護衛を伴って、巡視船みずほが文明のある国の港町付近に向かった。
衛星で確認できる限り島国のほうは作物の豊富な状況は確認できたが、隣国のほうでは酷く内戦なのか都市や町が崩壊してる部分が多々あったため、念には念を入れて艦砲外交と避難される覚悟で派遣した。
その国から沿岸警備隊らしき集団を乗せた木造船が5隻現れて臨検を受けた。
われわれが国交樹立のために来た外交官と伝えた。
驚いたことに、日本語が通じる国であった。
その国はジャポン皇国という国で、港町はエドワンというらしい。
日本風な名前の場所だなと
ジャポン皇国の貿易港エドワンに来航するため
外交官数名と護衛の自衛官数名を高速警備救難艇に乗せて、貿易港エドワンの空いている場所に着け上陸した後、皇国側が用意した馬車に乗り皇都オワリの天守閣に向かった。
まさか、魔族と戦争状態で大陸と皇国含めた全滅の瀬戸際にあるとは知らず・・・