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けだし、日本国強し  作者: シバたつ
コアラ大陸
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幕間 加速する事態

幕間 加速する事態


ジャポン皇国 皇都オワリ 天守閣


「エンジョイからの報告で防衛は成功とのこと

ですが、防衛基地の過半数以上の兵を失い

冒険者は全滅とのことです。」


エンジョイからの報告があるとのことで私達は急ぎ集まってた


南の直接皇国に入れる入り口であるエンジョイを防衛できたことは安心できることじゃ・・だが

失った人員があまりにも多すぎる。


今回の新設された第一大隊のお披露目は成功じゃろ

だが、これではジリ貧ではないかの・・?


「大義であった」


「報告ありがとうございます、そして亡くなった方のご冥福をお祈りします」


「あかん、必死に守ってくれる人達が失うのは辛いわ」


三者三様の答えであった。


冒険者・・そろそろ冒険者ギルドからの要望であるニホン国に支部設置について話し合う必要あるじゃろうな・・


・・・

・・


日本国 霞ヶ関 首相官邸


「現地で教育を受けた部隊の実戦投入は成功とのこと、運用に問題はありません。

ただ・・エンジョイの防衛人員は害虫によって大幅に失い防衛陣地としては事実上崩壊したといっていいでしょう」


防衛大臣からの報告であった

こちらも本来輸出不可能なのものを名目を別にしたりして法をかいくぐって輸出したんだ、成功してもらわねば困る。

自主独立の道をちゃんと歩んで将来的に我が国と対等な関係に成長してほしいものだ


「そうなると皇国そのものが最前線となるぞ?皇都オワリにはもう数千人の民間人が支援で多く滞在している。彼らを危険に晒されるのは看過できない」


現在皇国オワリ南部方面沿岸近くの租借地には様々な団体企業の従業員、自衛隊や政府関係者が住んでいる。

そして滑走路に関しては現在メガフロート滑走路建設に決まったため日本の造船会社は大忙しであった。

事前のオワリの沿岸の調査も完了しており早ければ、半年後には1レーン目は出来上がるんじゃないか?と予定されてる。

地球時代では、様々な思惑や摩擦があり頓挫されたメガフロート滑走路

だが、異世界においてはライバル国は存在せず日本1強となり、受注客もいない異世界で造船業を維持される画期的なプランでもあった

それら全部含めても、かなり日本人が皇国に住んでるため最前線になるのは一番避けねばならんことであった。


「ですので、エンジョイに自衛隊一個師団と本国で待機している残りの施設団を派遣することを決めております

施設団の派遣によってエンジョイの復旧と防衛陣地構築強化を図り、皇国の防衛ラインに展開してる部隊をエンジョイに移動してもらい従事してもらう予定であります。

皇国に関しては租借地の護衛のために陸上自衛隊一個大隊を派遣しており有事の際は対応することで納得してもらう予定です。」


「それなら安心だな。閣議決定としてで良いのか?」


「はい、事後報告でも彼女等は拒めません 少なくても害虫対策で我が国が主導的に対応しなければコアラ大陸そのものが害虫の支配下になってしまいますので」


「確かにそうだな・・・、これはあれか?例の計画も含んでるということか?」


「はい」


例の計画・・パクス・ジャパーナ

日本の文化と技術力と経済力の三位一体による平和である。


地球時代のアメリカによるパクス・アメリカーナがそれにあたるが、あれは軍事力も行使した上での平和である

日本が目指すパクス・ジャパーナはあくまでも三位一体による平和だ

大原則の平和から外れていない


「私としても例の計画は成功してほしいものですよ」


経済産業大臣も賛同している、基本全大臣は賛同している計画であって

野党側と国民に発表する必要性のないことだ


覇権主義国家になるわけでもなく超大国になるわけでもなくあくまでも経済大国としてしごく当然の行動なのだから


「だが、自衛隊をこれだけコアラ大陸に派遣して我が国の周辺の治安や未知の海域への対応は大丈夫なのか?」


「基本的に大陸で動いてるの陸上自衛隊と海上自衛隊の一個護衛隊群と航空自衛隊の輸送隊ぐらいです。主力である海上自衛隊と航空自衛隊はいつでも周辺海域の監視とアラート待機についておりますので安心してください。」


「わかった、平和が戻り続けばいいが・・・」


だが、その平和への行動がゆがんでいくことになるとは私の代では気づきもしなかった

自分が死ぬ晩年のころになって、あのときああしとけばよかったと後悔しても遅いことであった・・・




・・・

・・



コアラ大陸 西方 魔王城 王の間


「セマよ、エンジョイの件についてどう責任を取る?」


城の主である魔王フランツは憤慨していた。

確かにエンジョイの威力偵察を含めた偵察で数体は生き延びて情報を持ち帰ってくるであろう前提での作戦であった

だが、帰還者ゼロだった

念のためレッサーデーモン数体を現地の状態確認に向かわせたところ

魔信にて全滅と報告があった最後、魔信による通信が途絶えた。


「も・・・もうしわけありません・・・」


「謝罪は不要だ、対応策を申せと言ってる」


「早急に検討中でございまして・・・」


「早く申せ」


「早急にご報告を申し上げますので今しばらく・・・」


”アルテマ”


「ぎゃああああああああああ」


魔王がブチ切れしたため、無属性最強の魔法であるアルテマをセマに放ち

セマは死亡した。


その横で土下座をして頭を床に強く当ててる状態の2名

4大魔人・・・いや3大魔人

カスパー

メルキオール

であった。


「私は酷く失望した。私の側近なのだから有能かと思いきや無能だったと

これを喜劇といわずなんという?

なぁ~、カスパー、メルキオールよ」


「そ・・そうでございます魔王様、セマは無能であり我々は最優秀の魔人であります」


「カスパーの言う通りであります。無能なセマと違い私達は有能です!」


セマは無能、自分達は有能という対比をすることで魔王の怒りを逸らそうとしていた


「なら結果を見せよ、この場にいないバルタザールにも伝えよ

半年だ、半年だけ私は待とう!全軍上げて人類を滅せよ!

これは私からお前達に対しての最後のチャンスだ。

無能はいらない

結果のみ出せ

いいな?」


「「ははぁ~」」


自分達が生き延びるために、更なる侵攻が決定した。



・・・

・・


ジャポン皇国 皇都オワリ 冒険者ギルド ジャポン皇国支部


私はジャポン皇国支部長のギルドマスター ハヤシ・イクサイだ

元Sランク冒険者として戦闘力より交渉研究など後方メインであるが外交や国家間の紛争を阻止した実力のある冒険者だ。

その才能をかわれ現在は冒険者ギルドの支部長をやっている


ニホン国


とても恐ろしい国家だと俺は思う。

オワリの沿岸部には大量の鉄の野獣や鉄の大魔人などが昼夜問わず動いてた

恐ろしいのはそこではなく、24時間フル稼働しているところであった。

それもニホン人と呼ばれる人族が操作しているだ。

おそろしい、秘書から報告を受けてたが何が目的かわからん

水面下で友好関係にある冒険者達に調査を依頼して報告書は上がってきたのだが、いかんせん理解力が追いつかない

さらに、ニホンにはギルドが存在しないとのことだ

世界中に支部のあるギルドは1国1ギルドと言われるほどかならず存在してるのだ。

それがない。

報告書には転移国家と書かれており、騙されてるんだろうと思ってたが、あの鉄の化け物どもを24時間稼動する国家

私が冒険者になって一度も聞いたことがない国家、つまり未知の国家だ

なら、支部長の義務としてギルドのない国家にはギルドを設置する義務であることをニホンに説明しないといけない

ニホン国は王政なのか帝政なのかわからないが

王もしくは皇帝にギルド設置を要請しなければ



皇国のじゃじゃ馬姫のオイニ様とは知らない仲ではない。


とりあえずニホン国とのパイプをつなげてもらわねば・・・・



・・・

・・



旧ダージリン王国 ランズ・エンド防衛基地


入り江の島に防衛基地しか無かった人類最後の防波堤の一つ

だが、日本と国交を結び

日本の技術が投入されて大きく変貌を遂げた。


入り江には本来大型船の接岸は不可能であったが、入り江の島部分に突貫作業で港を開設した

そして入り江入り口前には1レーンの長さ2km近くの滑走路が出来上がってた。

コンクリート併用による非常に強度のある壁を滑走路の周囲含めて構築して害虫の侵攻を阻止している。


1機の輸送機が滑走路に着陸をしている


その輸送機からタラップが降りて一人の男が降り立った


「人生初めての異世界の地か・・・」


その男の名は、陸上自衛隊第七師団師団長小耕地その人だ

日本はコアラ大陸から害虫駆除のため、日本が誇る最強の機甲師団を派遣したのであった

港には、おおすみ型輸送艦3隻と半民利用のフェリー2隻が展開しており

そこから戦車など様々なものがコアラ大陸に下ろされている


これはコアラ大陸にとって反撃の狼煙であった。

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