第肆枚 昼
「…はい、というわけで先生はGWにスイスに行ってきます。」「先生、授業との関係性が分かりません。」「鹿なんだから静かにしてろよー!大体ね…」「だから鹿じゃねぇって!」「ん?私は国語の先生だから敬語使えと…」「今理科ですよ!?」「知らん!後で職員室に来なさい!」「そんなぁ…。」これもいつものやり取り。しょっちゅう職員室に行く俺はもう慣れっこだ。まぁ行かねぇけど。そんなこんなで昼休み。弁当だ。「鹿伊~!」と木ノ葉。「どした?」「掲示板行こうぜ!」「オッケー。」昼休みになると掲示板で情報を確認しながら飯を食べるのが習慣だ。寮生活、さらにテレビが無い総島寮に所属してしまった俺らは、掲示板でニュースを確認するしかないのだ。だから増税も暫くして知った。自由時間に行ったコンビニがやけに高いなぁと思った程度であった。そうそう、これまで紹介した奴らは全員総島寮だ。男女混合で、全部で12人いる。全員同級生だから、そのうち残りの奴らも教えるよ。「鹿伊!聞いてる?」左真似だ。「あぁごめん。どした?」「総島寮は全員掲示板前に集合!って神谷の指示!」神谷は俺らのリーダーでよく人からカミヤ、と呼ばれる。実際カミガヤと読むんだ、と小学校で熱弁していた。言うのを忘れていたが、総島寮の奴らは全員小学校からの大親友で、12年来の付き合いだ。話は戻って神谷へ。あいつの能力はピクセル化と言い、物を全てピクセルの値まで分解出来る。ピクセルが何かは調べてくれ。正直なところ俺も分からん。それにしてもあいつが全員呼び出すとは一体何があったんだ…?