65/152
第十二話
夢を見ていた。
どんな夢だったのかは思い出せない。
何か研究所?に行ったほうがいい気がする。
「すまん。先生は帰る。後は自由にしていていいぞ」
歓声があがる。
どうでもいい。
今は研究所に行かねばならない。
走る。
そうだ思い出した。
先輩というのはきっとオレのクラスメイトだ。
20年前に賢者の家で会った。
ということは、あの青ローブは後輩の誰かってことだな。
性別も分からんし、特定しにくいな。
一応全校生徒の名前と顔は覚えていたんだが。
あれ、顔って見えていたっけ。




