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第十一話
「なんでこんな研究をやめることができないんだ」
「誓いを破れる訳ねーだろ!」
「何故?」
「世界が滅びるからだって何回言ったら分かるんだ」
「こんな世界、滅びようがどうだっていいじゃないか」
「まあ、否定はしないがな。でもこのままでは地球のほうも滅ぶ」
「そうか。じゃあ、オレもこの研究に参加する」
「それは駄目だ!」
「分かりました。貴方を研究に参加させることを許可します」
「アリス、お願いだ。今すぐやめてくれ!」
「その人の自由意思を尊重しますので。無理です」
「くっそ。なんでだよ。こうなったら、時間を引き戻してやる」
「別にいいですけど、歴史は繰り返されます。この時間がなくなった訳ではありませんし」
「絶対にこの歴史は消してやる」




