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第十四話
そこにいたローズは間違いなく本物だった。
ローズが二人いる。
どうして、と聞くより先になんで学園長が慌てていたのか気になった。
ローズは死んだ時そのままの姿だった。
可愛いワンピースが血で汚れている。
ローズの目は虚ろで、何者も目に入らないという感じだ。
学園長が何かしたのかもしれない。
裏切られた気分だ。
学園長は、所詮クズだな、と思う。
怒りで目の前が暗くなる。
意識がなくなりそうだ。
まあ、いいかな。
あとは、自分自信がなんとかしてくれるだろう。
俺は意識を手放した。




