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第六話
さて、事情を聞こう。
「レン様が喜んでくださると思って」
俺、学園長、秘書さん共に絶句である。
確かに俺としては楽しい展開。
ただ、気付かれていたのは悔しいよ。
そして、やっぱり本物のローズはこんなことは言わない。
魅了の魔法が効いているみたいだ。
この魔法の効果、それは、俺が相手の一番愛してる人に見えると
いうものだ。
使う魔力が、本来の魅了魔法より少ないので使ってみた。
俺は魔力が少ないからな。
要は、他に苦労して作った人間関係を簡単に壊せるほど、
愛してる人がいるということである。
その人には同情を禁じえない。
理由を知りたいものだね。
面白そうだ。




