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王道ヒロインは頑張っている。  作者: 121
副会長《魔王》
29/152

第三話

この人は心が読めない。


何故かは分からない。

誤魔化されるから。


「それであれはいったい何なんですか?」


『婚約者をとられる〜、とか思ったんじゃない?』


「信用できないですねえ」


多分嘘ではないんだろうけどさ。

それだけではないよね。


隠したいったいことって何だろう。

うーん。


『お茶持ってきてくれる?』


「了解しました」


あ、メイド服の秘書さんの声だ。


『そういえば、歓迎会の件、何でバラしたんだ?』


「え、何で知っているんですか」


御免。俺がバラしたことをバラした。

言わない約束破ってしまった。


だって学園長ものすごく怖かったんだ。

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