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王道ヒロインは頑張っている。  作者: 121
ヒロイン《????》
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転入

緊張します。

今日からこの学園の生徒なんです。


いろいろあって五月の転入になってしまいましたが、

友達ができるでしょうか。

いじめられないでしょうか。


ああ、こわいです。


「すいません、遅くなりました。案内します」

「あ、よろしくお願いします」


真面目そうな人です。


「僕は灰電 レンです。貴女は?」

「え、ええと赤電 ありすです」


色の名字、ということは貴族ですか⁉︎

それに電がつくということは伯爵でしょうし。


いや私もなんですけどね。

田舎の辺境伯爵家ですから。

他の貴族にほとんど会ったことがないんです。


「どうしたんですか?」

「す、すみません。考えごとをしていて」


い、いけない。ほどほどにしなければ。


「そうなんですか。あ、校舎が見えてきましたよ」

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