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第十三話
「あなたが赤電さんを殺そうとした、どこもおかしくないと思いますよ?」
「じゃあ、おれがこいつを殺そうとしたとしよう、理由は?」
演技を解いて言ってみる。
「俺の情報網、そこまで信用できないかなあ。まあとにかく、お前はさ、赤電に殺されそうになっているんだよ?それを赤電が忘れているとなれば殺したくもなる」
向こうも演技を解いてきた。
周りのやつがおれと灰電の変わり様に驚いている。
当然だな。
「あとは、人殺しなのに何故あんなに幸せそうなんだ、っていう嫉妬かなあ」
ぐうの音も出ないな。




