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プロローグ
目の前に在る景色は真っ白だ。
徐々にだが、意識が戻っていく感覚が襲う。
まだ、浮上しているような感覚、まだ、朦朧とした意識の感覚の中で一つの声を聴いた。
「やあ、気分はどうだい？」
澄んだような声が真っ直ぐの方向から聴こえてきた。
直ぐには返事が出来なかった。
「うん、もう少し落ち着こうか。」
今度は穏やかな声色で言った。
少しづつではあるが、意識がハッキリと戻ってゆく。
目も少しづつ開けていき、手足の感覚も戻ってゆく。
そして、完全に自分が戻った時、それは始まる。
「やあ、おはよう。気分はどうだい？」
世界との対峙が。
