表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

蒼の剣士と紅の剣士

二つの国を分ける、大きく広大な森の上で、空を飛び交う蒼と紅二つの影があった。

強烈な刃震音を響かせ、火花を飛ばしな戦っている。雲はまるで戦場を用意するかのように丸く空を開け、洩れ陽がベールのように辺りを覆っていた。


蒼い羽織を着た青年と、紅の衣を纏った少女が高速で飛び交いながら、何度も剣を交差させ、空を斬り、すんでの所で避けていた。


「糞ッ!埒があかねえ!ちょろまか逃げずに正々堂々と闘えこの便所虫!」

蒼い剣士は鋭い目で少女を睨むと、空を蹴り、辺りの空気を弓のように鳴らしながら突進してきた。


「残念ながらこの世界には便所虫なんていないのよ!

単細胞は黙ってなさいよこの糞ノロマ!」


すんでの所でかわすと、すかさず剣を下から上に振り上げる。


青年はそれを火花を散らしながら受け止めると叫んだ。

「俺は蒼の国の期待一身に背負ってんだよ!てめえを殺せば戦争は終わる!テメェを八つ裂きに引き裂いて俺が終わらせてやるよ!」


「こちとら同じ事なのよッ!!死ねえええッ!」

二人とも強い勢いで飛ばされ合う。


青年は腕に小さな切り傷。少女は鼻血を垂らしていた。互いに今も殺し合いを始めそうな勢いで……実際殺しあってるのだが、憎悪の感情を込めて睨み合った。


そのとき二人とも、はっとしたように目を開いた。

「とりあえずはここまでね……あんたがあっちの世界で、事故かなにかで死んでくれる事を願うわ」

紅の少女は吐き捨てるようにそう言うと、剣を鞘に納めた。


蒼の青年は罵ろうと口を開いたが、既に遅かった。


世界は変わり、日常に戻る。舞台は学校へと姿を変える。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ