イエローはみたらし餡の可能性に挑戦したい
「みたらし団子の餡は、結構万能選手だと思うんだ!」
いつものように、イエローがみたらし団子を賛美する。
「確かにあの甘辛い味は汎用性があるわよね。」
分かるわぁ、と同意するピンク。
「まぁ、塩の万能さには負けるが、認めてもいい。」
そうだな、と頷くブルー。
「ふかした南瓜や、こんがり焼いた葱には意外と合うんですよね。」
うんうん、と、あくまでにこやかなブラック。
「だがな…。」
わずかに眉を寄せるレッド。
「何もここまでしなくて良いんじゃないのか?」
レッドの言葉に、全員の視線が皿に向けられる。
団子、南瓜、団子、葱、団子の順番で串にささり、たっぷりとみたらし餡がかかったソレに。
後日、ピンクの経営するカフェ・ビルーツで新しいスイーツが販売された。
ゆるく泡立てられた生クリームとみたらし味のクラッシュゼリーが乗った、南瓜のプリンだ。
OLを中心とした若い女性に大人気で、すぐに売り切れてしまうため、入手困難になっている。
カフェで話題のプリンを食していたある男性が
「団子のないみたらしなんて…」とため息とともに呟き、
買えなかった女性陣のキツイ視線を浴びたことは言うまでもないだろう。