表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
洋館の主  作者: 風蒼
3/4

 彼女は部屋を出ると直ぐに子供を探しだした。


 「何処?何処にいるの?私の子、出てきて」


 一部屋一部屋見ていくが見つからない。それ以前に、数が多すぎる。この調子では、日が暮れる。


 何処からか、音が聞こえる。軽い、子供の足音だろうか?


 「もしかして、いるの?いるのね?待って!!」


 彼女は駆け出す。そして、ひとつの部屋へと入る。


 だが、部屋には誰もいない。物音のひとつもない。ただ、中央のテーブルにマツムシソウが花瓶に生けられていた。


 「花?」


 不思議に思い手を伸ばす。確かに手に取ったはずだ。だが、彼女は触ることが出来なかった。


 まるでホログラフのように、花は彼女手を飲み込んだ。


 驚き手を引く彼女の耳に、また先ほどの足音が聞こえた。


 確実に、この部屋にいる。なのに、見えない。


 「いるの?ここにいるの?」


 カタッと、音がした。そこにあったのは、扉。隣へと続く扉。


 彼女は何の躊躇いもなく入っていった。閉められた扉は、最初からそうだったように鎖がかけられていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ