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「流石の宰相殿でも、大精霊の儀は予測できなかったのですな」
「……いや、それは正確ではない」
「と、いいますと?」
「可能性を絞りきれなかった。不確定要素が多かったのでな。ふっ、言い訳に聞こえるかもしれんが——」
「いやいや、こっちは想像すらしてませんよ。実物を見たときには驚きやした、あの剣聖レヴァスと魔竜ベルヌスですからね」
「帝国の生きる伝説……未開領域から出てくるわけもない魔龍ベルヌスはともかく、剣聖レヴァスとここ十年、国境の小競り合いで遭遇したとの報が無かった時点で、妙だと思ってはいたが、まさか、異世界人どものお守りをさせられているとは思わなんだ。やれやれ、せっかくの剣聖を無駄遣いするとは——」
次から次に書類に書き込んでは次の書類に取り掛かるノルド=アーフェンボルクは、軽いため息をついてもその動きを止めない。
「——特記戦力にさせる仕事としては、なんとも歯痒いですなぁ。例の闘技場での闘いの話を聞いた限り、単騎で破滅級星三と同等。そんな人材を教育係、確かにもったいない。ところで、大精霊になった以上、今の剣聖殿は——」
「最低でも、破滅級星五、おそらくは——」
「正体不明でしょうなぁ。当然ながら、魔龍ベルヌスも正体不明。まさか、狐人のメイドさんについて回る可愛らしい小さな龍が、化け物の中の怪物とは誰も思いませんな」
「ふっ、違いない——」
二人が揃って含み笑い。精霊神ソーマ自身も含め、見た目と中身の落差に、二人は笑みを浮かべずにはいられなかった。
「さて、待たせたな」
「いえいえ、むしろアレだけの量を、この短時間で……流石ですな」
「戦も策も、仕掛けると決めたならば即行動。時間を得ることこそ、望む成果を手繰り寄せるきっかけとなる」
「王国参謀長のありがたき言葉ですなぁ」
「ふん、陛下に無礼のないようにな」
ファルデア王国軍の軍事行動時の献策——軍事行動時の戦略や戦術、計略に方策などを軍を率いる者に献上する者である参謀、それら参謀をまとめる者。それが参謀長。
政務を司る宰相にして、軍務を支える参謀長。他国にて、特記戦力に必ず数えられる、ダスクード大陸最高の軍略家のひとり。戦場で称えられし二つ名は軍鬼。そして、なにより彼は、世界より称号を授かりし者——ノルド=アーフェンボルク。
『謀鬼』授かりし、王佐を征く者である。
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謀聖、謀魔、謀鬼——三次元世界内において、敵対生物を己の戦闘能力に由来しない事象によって行動不能状態へと導いた数が、一定の閾値を超えた者に与えられる称号。世界が承認し、魂に称号が付与される。
称号付与によって魂の強度が向上したことに伴い、脳機能が大幅上昇補正、肉体能力が軽微な上昇補正。
魂に刻まれた罪業値に応じて三種に派生。
謀王——謀聖、謀魔、謀鬼、いずれかの称号取得が前提。謀聖、謀魔、謀鬼称号取得者五名を行動不能に導く(殺害含む)、もしくは、謀王以上の称号取得者一名を行動不能に導く(殺害含む)ことで、世界が承認、魂に称号が付与される。
更なる称号付与によって、魂の強度が大幅向上、それに伴い、脳機能が超向上、肉体能力に上昇補正。
謀神——謀王の称号取得が前提。謀王五名を行動不能に導く(殺害含む)、もしくは、謀神の称号取得者一名を行動不能に導く(殺害含む)、もしくは、世界に敵対する上位存在一体を滅ぼすことで、世界が承認、魂に称号が付与される。
更なる称号付与によって、魂の強度が超向上、それに伴い、脳機能が超絶向上、肉体能力に大幅上昇補正。
謀神殺し——三次元世界内に一名だけ存在する唯一無二。謀の極致にして頂天。
三次元世界内全ての謀神を殺害せずに行動不能にしたことで、世界が承認、新たに称号が創られた。
称号付与による効果は【※警告※ 現在の貴方の権限では、レベル5以上の情報閲覧は許可されておりません】。
なお、称号付与システムは、各種武器類、各種魔道技術など、その全てに、適時適応適用される。




