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ダスクード大陸の大まかな勢力図
北
『 魔族領域 』『大陸北』
『 魔族領域 』『森王国』
西『大陸西』『魔族領域』『森王国』東
『ミーティアル帝国 』『森王国』
『他二国①』『王国』『他二国②』
南
王国→ファルデア王国
森王国→アルマーダ森王国
他二国→ファルデア王国の同盟国
山や海などの地形、小国は割愛
ダスクード大陸南部は、その約半分がミーティアル帝国、残り半分をファルデア王国と他二カ国によって治められている。また、ファルデア王国は、対ミーティアル帝国軍事同盟の盟主国でもある。
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ダスクード大陸南部の国、ファルデア王国。人族を含めた多くの種族が暮らす多種族領域を形成し、建国以来、安定した統治が為されている、歴史の古い国である。
そんなファルデア王国中央部に位置する、王国最大の都市——王都ファーディス。
中央に王城が建ち、人口上昇などに伴い、等間隔に城壁で区切りながら城下町を拡張していくことで、都市自体の防衛力を高め、現在は、五枚の城壁によって構成されている。
城壁内部の施設構成は外側から、王国騎士団の関連施設、商人街、平民街、学術施設、貴族街の順番に城壁で区切ってあり、中央に王城が聳え立っている。
ファルデア王国の特徴として、他国でも話題に上がることのひとつが、種族による差別が禁止(種族特性による区別とは異なる)であること。職業の選択も自由、ただし、職業によって向き不向きは存在するため、いくつかの風潮は存在している。
また、人材育成にも力を入れており、各地方都市から優秀な学生を対象に、王都ファーディスの最高学府であるファーディス学習院へと推挙される。選ばれる対象に、貴賎も種族も老若男女も関係なく、素養と能力さえあれば立身出世も可能。事実、女性獣人の退役軍人がファーディス学習院に入学、卒業し、王国の官僚として、今現在も活躍している事例も存在する。
多くの種族が暮らす国、暮らしやすい国として、ファルデア王国は、今も昔も模範とされている国である。
♡
「——美味しい?」
「……ああ、美味しいぞ」
「ホント!はい、あーん♪」
「んっ…………これも美味しいな」
王都ファーディス商人街。王国内外問わず、さまざまな物が届いては王国各地へと運ばれる、ファルデア王国物流の要。ファルデア王国最南端の港湾都市からは、別の大陸へ商いに向かう商人も多く、逆に、ダスクード大陸にやってくる別大陸の商人もいる。そんな商人たちが王都ファーディスで商いをしようと訪れ、その結果、異文化交流も盛んであるのが特徴。
さて、五年ほど前から王都ファーディスを中心に、ファルデア王国全土に広まっている異文化がある。
「——どうにも頭が混乱してくるな」
「見た目だけは抜群なのよね、ホント」
「まさに美の化身……神々しさと麗しさを両立させる、素晴らしきお姿である」
ファルデア王国は紅茶文化。貴族平民関係なく、紅茶だけで楽しむも良し、焼き菓子などと合わせて楽しむも良しと、この世界で紅茶文化が盛んな他の国と比較しても、順当と呼べる楽しみ方をしていた?
そんな中、ダスクード大陸南部から最も近い別大陸にて流行している文化が、ファルデア王国に輸入されたことで、王国の紅茶界隈が現在、大荒れなのである。
では、その荒れた原因とは何か。
「おいしくな〜れ♪」
「おいしくな〜れ♪」
「「萌え萌えキュン♡」」
「ふむ…………心なしか美味しくなったな」
「ホント?やったやった♪」
ゼスラーミア大陸——ダスクード大陸から見てはるか南方にある大陸では、今、メイドや執事に扮した給仕とともに紅茶を楽しむ文化が主流となっている。特に、ゼスラーミア大陸は、ダスクード大陸よりも獣人の割合が高いため、犬耳、猫耳、ウサギ耳、狐耳などなど、メイドや執事のバリエーションが豊富。
通称、メイド天国、執事天国と呼ばれる大陸が、ゼスラーミア大陸なのである。ちなみに、この文化の発祥は、約二百年前、異世界召喚された勇者である。
「ノ、ノリノリだな」
「あんなカレン姐、初めてみた」
「眼福眼福、まっこと尊き♪」
メイド喫茶ラビットウォーク。兎人の元傭兵が立ち上げた、ファルデア王国でも人気のお店での一幕である。
精霊神さま御一行買い出し組は現在、王都ファーディス商人街にて、ソーマとカレンのデートと並行して買い出し中。ちなみに、カレンの王都別邸にて、レナを含めた面々が留守番している。
そして、買い出し組——精霊神ソーマ、エレノア、カレン、エルス、ダグラスは現在、メイド喫茶ラビットウォーク、通称ラビにて色々とお楽しみ中である。特に、精霊神ソーマはとことん楽しんでいる。
「ご主人さま、おかえりなさい♡」
銀髪金眼ボクっ娘メイド、爆誕♡




