このままの時間で
どこか余裕のある態度で席につくあなたに
昨日見せた余裕のない感じはないのかしら・・
その瞬間、タイミングの悪い着信が鳴って
しばらくのあいだ、オーダーを待たせた
大事なことを伝えるときに
人はなぜ小さな声になってしまうんだろう
なぜ何度も同じことを伝えてしまうんだろう
なぜ人目を気にして、ときおり怒った表情に
なってしまうんだろう
席に戻り
あなたの不機嫌そうな顔を見て
「特に何もないんだから」と言いたいけど
オーダーに時間がかかることを想定して
あなたをつい無視するようになってしまった
「ゴメンね・・・」
そう言いたかったこと
あなたがもうすでに
今日のわたしのことを分かってても
苦くないコーヒーは
わたしの言葉をなめらかにしてくれて
あなたのご機嫌をいちばんに取ろうとしてる
このままの時間で
過ごしていければいいね
もう少し、いっしょにいたい時間は
明日の、これからのふたりの約束を加速させてくれる
すべて知らなくてもいい
そのすべてを
たぶん分かっていたとしても・・
あなたの存在の大きさ
いつでも分かってる
戸惑うことが続いても
あなたにほんの余裕がないときでも
わたしがつい、「頑張ろう」と
言ってしまうときもあるけど
それはお互いのことで
また、ふたりで話し合うタイミングを
見つければいいと思う




