3話「ギルドとクランと冒険の始まり。」
冒険者ギルドの中は長方形の机と丸太を真っ二つにして作ったようなイスが辺りにあり、直ぐ歩くと受付口が並んでいた。
「一番右の受付が登録する場所だな。空いてるな。今のうちに登録しとけ。もうすぐで他の一般枠のやつ来るかもしれないしな。」
「分かった。行ってくる。」
ハゲさんから離れ、一番右の受付口に向かい受付に居る女性の方に話しかけた。
「すいません。この受付場所で登録出来ると聞いたのですがあっていますか?」
「はい。登録の方ですね。まず手数料に鉄貨5枚をいただきます。」
「わかりました。」
鉄貨5枚を懐でストレージから取り出し、懐から出したように見せかけた。
「鉄貨5枚。確かにいただきました。ではこの装置の水晶に血を一滴垂らしてください。」
針と二の腕くらいの幅の上部に水晶の付いている装置が渡されたので、針を指に刺して血を水晶に垂らした。チクッと痛みが来た。痛覚もあるのかこのゲームと感心していると、装置から俺のプレイヤーネームと隣にFと表記された金属の板が出てきた。
そして、受付の方が説明を始めた。
「それはギルドカードです。あなたの名前と現在のランクが表示されています。ランクは最低ランクのFから最高ランクのSまであります。ランクを上げるためには掲示板の依頼を受ける必要があります。」
「ありがとうございました。」
受付から離れて、ハゲさんの所に行く。
「ゲットしてきたぞ。」
「おめでとう。」
「なあなあ、冒険者ギルドのランクどれくらい行ってるの。」
「Bだな。もうすぐでA行けるがな。」
「トップランカーでもA行けるかなのか。」
「まあランクと強さは多少判断材料になるくらいかな?程度だからあまり気にするな。ただし、プレイヤーに限るけどな。」
「なるほど。」
「ついでだけど。依頼受けるなら、常時依頼がおすすめだぞ。ランク上げるためのポイントは少ないが、大抵弱い魔物だから簡単に狩れるからな。」
「参考になるなー。」
「まあ、こんな所だろう。最後に依頼でも見ておくか?」
「面白そうだな。何があるかがだいたい分かるようになるし。」
受付の左側にあるボードのような物に、依頼の紙が貼ってあった。一応ランク別にボードが別れていたので、Fランクの依頼を見てみた。〔常時依頼:ホーンラビットを5匹納品〕〔常時依頼:痺れ草を10本納品〕〔通常依頼:周辺村巡りの護衛〕などがあった。
「なあ、ハゲさん。通常依頼って誰かが依頼出してるのか?」
「そうだな。通常依頼にも高級依頼と通常依頼ってのがあるな。高級依頼は貴族や大商会の重役とかが出して、通常依頼は個人店舗をしてる人とかの一般人が多いな。あと指定依頼って言うのもあるがまあ上位冒険者しか無いから説明しなくて良いか。」
「なるほど。もうやること無いから別の場所にでも行くか。」
「そうだな。まあ常時依頼は依頼受けてなくても指定された物出すだけで達成出来るからな。武器屋でも行くか?」
「そうだな。武器屋で鎌無ければ、農具屋とか見てみるか。」
「そうだな。武器屋は知ってるから行くぞ。」
ハゲさんに付いていき武器屋に来た。外観は石作りのような店で店前に看板が置いてあり、武器屋グロスと書いてあった。店に入ると鞘に入った武器が大量に並んでいた。
「いらっしゃい。おお!あんたは少し前にうちに武器を買いに来た嬢ちゃんじゃないか。」
身長140センチメートルほどの髭の濃い肌が濃い赤褐色(鉄の赤錆に近い感じ)のおっさんが会計場所からこっちに来た。
「覚えてくれてるのか。」
「武器を売ったやつはだいたい覚えてんのさ。そこのガキはあんたの後輩か?」
「そうだな。こいつの名前は山嵐って言う。こいつの武器を探してんだ。」
「ほお。どんな武器じゃ?」
「鎌だとよ。」
「鎌って収穫で使うやつじゃろ?変わったやつもいるんじゃな。」
「その様子だと無さそうだな。」
「農具屋ならあるだろうが、戦闘じゃ使えんじゃろ。今すぐ武器が欲しいなら剣でも買ってけ。別の素材あれば鎌に作り直してやる。」
「ありがとうございます。何を買おうか。」
「あんちゃん、これなんてどうだ?これなら一応練習にもなるだろ。」
と渡してきたのは鉄製の刃渡りが50センチくらいありそうな剣で、形状は切ると貫くに特化したような見た目をしていた。
「そうだな。これにしてみるよ。」
「次来るときは素材と剣を持ってくるんじゃろ?ならそのためにも金はあった方が良いじゃろ。少しサービスして金貨1枚の所を小金貨8枚にしといてやる。」
「ありがとうございます!」
金貨1枚を渡し、金貨より一回り小さい金貨を2枚貰った。
「じゃあな。嬢ちゃんとあんちゃん。」
「おう。後輩の武器ありがとな。」
「サービスしてくれてありがとうございました。また素材あれば来ます。」
こうして、武器屋を出ていった。
「武器も手に入ったしどうするか。」
「冒険でも行ってみたらどうだ?」
「そうだな。冒険行ってみるのも良いかもな。」
「冒険でなんか面白い情報でもあれば場合は情報クランに教えると情報料が貰えるかもな。」
「情報クラン?」
「プレイヤー達が円滑に情報を得られるようにとかで作られた集団だな。例えるならギルドみたいなもんだな。NPCの場合ギルドでプレイヤーならクランって感じだ。あとは規模の違いがクランの方が圧倒的に小さいな。まあ世界規模のギルドは勝てんよな。」
「ほー。」
「情報が欲しけりゃ情報クランから買うことも出来る。」
「なるほど。」
「んじゃ俺は行くわ。」
「マジか。」
「その前にフレンドになろうぜ。」
「分かった。」
と答えると数秒後にウィンドウが表示された。
{日ノ本神楽さんとフレンドになりますか?}
と表示されたので、はいと念じた。すると新しいウィンドウが現れた。
{日ノ本神楽さんとフレンドになりました。フレンドの権限等は設定をご確認ください。}
無事にフレンドになれた。
「これで良いかな。もし何かあればフレンドの機能で呼び出せるぞ。じゃあな。」
と言いどこかに行ってしまった。
「行ってしまった。町出て冒険行ってみるか。」
そして、町を出た。
痺れ草で痺れそう。(激さむ)
お金
白金貨(1億) 大金貨(100万) 金貨(10万) 小金貨(1万) 大銀貨(5000) 銀貨(1000)小銀貨(500) 大銅貨(100) 銅貨(50) 鉄貨(10)
くらいかな?って思ってます。