1話「把握と始まり」
あの人が出ます。
瞼を開けると日の良く通る森に居た。
直後ウィンドウが表示された。
{生活の仕方}
このウィンドウのあとに文章の書かれたウィンドウが表示された。内容を要約すると辺りを良く見ると平原があるから平原に行ってまた辺りを見ると大きな都市があるからそこに行き、ストレージにあるお金で都市に入りギルドに入るのが大切らしい。ギルドに入ると身分証代わりになるものが貰えるようで、都市・他の町・他の国に行きやすくなるのだとか。最後に{神に到ろうとするも良し全てを支配する魔王を目指すも良し全てが自由!}と書かれていたが、その続きに{ただし力が無いと殺される可能性もあります。}とも書かれていた。
だいたい読み終わったので{生活の仕方}を閉じて都市に行こうと行動したらウィンドウが表示された。
{実況者ユーザー 禿げそう さんから通話のお誘いが来ました。通話を実行しますか?}
と表示されている。警戒しつつも通話をすることにした。ウィンドウの問いに、はいと念じた。
『もしもし?』
『驚いただろ?』
『普通に驚くわ。さっきまで、らしいとか言ってたじゃん。』
『持ってないふりして驚かそうと思った。』
『何やってるんですか・・・って忘れそうでしたけど実況者ユーザーってなんですか!』
『あーそれはな。まあ見てもらえばだいたい分かるからそっちに行くわ。今どこにいる?』
『なるほど?場所はゲーム始めたばっかりの場所にいる。』
『なるほど。だいたいわかった。少し時間かかるかもだけど行くわ。』
と言ったのを最後に通話が切れたので少し待つことにした。
10分後
「来たぞ。」
「おー来たかーあ?え?」
ハゲさんの声が聞こえ、振り向いたら・・・
茶髪でポニーテールをした健康的な美人が現れた。ハゲさんはもちろん男声(声は割りとダンディーな声)だしこのゲームは性別設定は自身の性別に固定されるはずなのでこれはなんなんだ?
「お前誰だ!」
「ハゲさんだぞ!確かにこの姿だとわからんと思うが。」
「本物なのか。と言うかなんで女性の姿なんですか?」
「実は仕事がバーチャルのゲーム実況者なんだよな。」
多少その業界を知っているので理解してしまった。
「バ、バ美肉おじさんだったのか!」
「そうゆうことだな。」
「と言うかバ美肉おじさんなのはわかったが、なんで女性アバターなんだ?性別の設定変更は出来なかったぞ。」
「カオス社の努力なのか知らんが、実況者用のハードにはバーチャルの人限定で性別が違っても出来るようになってた。」
「なるほど。と言うかなんで、バーチャルの実況者になったん?」
「一応サラリーマンしてた時もあったけど。会社潰れちゃって困ってたら、オーディションみたいなのするって情報を聞いて頑張ったら幸運にも入れた。どんなバーチャルの実況者になれるかって思ったら実はバ美肉おじさんだったと言う感じ。」
「あー。言ってたな。会社潰れたって。そのあとそんなことになってたとは。」
会社潰れた話はちょっと前に聞いたのだった。
「意外とチャンネルの登録者も多いぞ。」
「まじか!スゲーな。」
「あと話変えるけど良いか?」
「急に変えるな。良いけど。」
「カオス社がさっき動画配信サービスと同期出来るゲーム実況者の視聴者用のアプリを配信し始めたんだけど。そのアプリ入れてこのゲームの配信を見るとゲームの1日で3日進むゲーム内時間と視聴者の体感時間を同期出来るって言う頭おかしい機能が付いてた。あとその配信内に来た有償チャットからシステム製作費用として何パーセント引いたりしないってのが奇妙だと思った。」
「え?いろいろやばくね?」
「なんか。プログラムの解析したやつが、全プログラムが文字化けしてるとか言ってた。一部に『全ての利用者様には充分な対価をいただいていますので気にせずに楽しんでください。』って書いてあったとか。」
「なるほど?対価ってなんだろ?時間とか?」
「わからんが必ず相応の対価があるはず。」
「ふーむ。と言うかこのあとどうする?俺始めたばかりだぞ。」
「そうだな。都市まで行ってみるか。」
そうして、森を出て平原から都市に向かって移動するのであった。
衝撃の事実!
ハゲさんが企業勢のバーチャルの実況者でバ美肉おじさんで割りとダンディーな声をした性格が漢なのだ!詰め込みすぎ感多くて草。