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序文
~原初生命について~
その昔。
原初の爆発が起こり素粒子、反粒子、始粒子、双宇宙、時空、そして原初生命が生まれた。
原初の爆発で生まれ出でた原初生命はその身に爆発で得た力を蓄え、宇宙の各所に散り生命を創り出した。
あるものは物質をより集め恒星の奥深くに鎮座し、あるものは物質を攪拌し、星の地表に高次生命を芽吹かせた。
とはいえ力は有限である、生命を産み出すにはそれ相応の力と時間を消費する。
彼らは生命を作り出すと力の大半を失ってしまい、生まれた当初より遥かに小さく弱き存在になった。
その後は力を遣わぬよう運行を安定させ、原初生命同士で疎通をし、自らの産み出した命たちの清雅を競っている。
これはそんな星々のただ中で、僅か一億齢前に生命を作り出した原初生命の話。
彼女が生命を産み落とした星はどのような生命が芽吹く地たるや。




