1話
「アベルよ話がある」
俺はアベル15才になったある日育て親の初老の老人クリフトスに呼び出されてそこで唐突に言われた、それは…
「この辺境地帯の開拓をして欲しい」
「は…?」
本当に唐突過ぎる、しかしクリフトスは真面目に話を続ける。
「ふむ…実はわしはこの辺境地帯の平原を都市にまで開拓をしようとしていたのじゃが、出来たのはこの広大な辺境の土地を手に入れるまでしか出来なかった、そこでアベルにはわしの代わりに開拓を引き継いで欲しいいのじゃ」
クリフトスは一気にそこまでいうと俺の方を見る
「ええと…」
「余りにも突然過ぎて混乱しているとは思うがアベルよ頼む、わしの願いを聞いて欲しいのじゃ」
「質問良いですか?」
「かまわぬよ」
「本当に突然過ぎるよ、ていうかじいさんそんな事してたのか、ていうか開拓ってしかも村ならともかく、都市までって、国まで立てるつもりなのかよ!」
「わしは大真面目じゃぞ」
確かに…クリフトスは少し変わり者だがこんな辺境に暮らしていて更に俺まで育ててくれて、今まで世話になってきたが唐突に嘘をつくような人物でもない、それはずっと一緒に暮らしてから良く分かるんだけど、何故に開拓って…でも今まで育ててくれた恩もあるし、こんな辺境ののんびりした暮らしにちょっと辟易し始めてきた所でもある、突然ではあるが日々の目標的なものが出来たものである。
「分かった…その話受けるよ、丁度何かしらやりたいと思っていたし、開拓かあ、まずは村おこしから始めて徐々に人を呼び込めば良いんだよな」
「最初はそんな感じになるのう、開拓するには人手が欲しい所じゃがそこの所から始める感じじゃ、しかし本当に受けてくれるのかの?」
「良いって、それに生活に刺激的なものが欲しいし冒険だってしてみたかったしな」
「それは本当にありがたいのう、それじゃ早速準備を整えてあげるとするかの」
クリフトスは奥の部屋に行き俺の為に旅支度を整えてくれる、まずは戦闘用の防具と剣、野宿や狩り用の小型ナイフと道具一式を用意してくれた、剣と魔法は今までクリフトスに念の為にと基本的な事は教えてくれたし簡単な文字書きや計算も出来る、とりあえず準備は整った。