白川老人
まして、1000キロCHは、非常に難コースとして知られ、最終の稚内GNレースへの登竜門として位置つけられている重要なレースだ。ここを経験している鳩と、回避して参加させた、1000キロのGCレース経験鳩との帰還率を比しても圧倒的な違いがあると言う。そのコースを少し視点を変えて見直そうと言う動きもあって、急速に協会の方で検討中と言う話だ。そのビッグイベントを前に、巨大レースの幕開けが、GPであった。誰もが最終地、最高の日本競翔界のあこがれとして夢見る、1000キロ以上の記録鳩しか参加資格を得ない、GNレースは、このGPが第一の登竜門として位置つけられる。使翔歴30年の川上氏でさえ、昨年はGNに3羽参加、唯一羽連合会翌日記録と言うレースなのだから・・。
香月は、今春そのGNへの参加資格を持っていた。
昨年香月はGPで、連合会10位に入賞した。それまでの600キロレースまでは順調に来ていた彼も、そのGPの難しさと厳しさを知っている、それは、レース間訓練の回数の多さと言う指摘を恩師川上氏から受けて、今春には修正している。叉、このレースは巨大連合会参加故に、コンマ数秒単位での順位が争われ、その中で遠隔地にある東神原連合会は不利と言われている。鳩レースは「見えないレース」なのだ。鳩が帰舎するまで、ひたすら飼い主は待ちわびる。だからこそ、その鳩達に最善の管理するのは、競翔家の手腕一つと言っても過言では無い。




