白川老人
「ところで・・?香月君はE校ではトップらしいが、将来は何になるつもりかの?」
「はい・・ここへ来て思ったのですが、僕は動物病院の医師になりたいな・・そうあれたら・・と」
「えっ・・?そうなの?香月君」
香織が香月の顔を覗き込んだ。少し不安のある顔でもあった。
「いやあ・・まだ漠然としか・・来年2年だしね。少し考え始めたところさ・君は?」
「私・・?私は保母さん!」
「決まっとるのか、香織ちゃんは。それは素晴らしい事じゃのう」
「子供が好きだから・・でも、香月君はもっと別の道へ行くのかと思ってたわ」
黙って聞いていた白川老だが、奥の部屋へ入っていった。まだまだ幼さの残る香月と香織の将来像もやがて現実と言う壁がやってくる。
白川老が奥から出てくる。
「香月君、もし、役に立つなら、こんな資料もある。使ってくれ」
それは、分厚い動物医学の資料であった。香月が漠然に考えてるのも、やはりこの白川老の言動から随所に見える博識な知識と、その数々の功績を知ったからだった。
「有難う御座います。実は・・僕は、香月系を作りたいと今思ってます」
「ほほお・・なるほど・・では、君はS工大を目指すと言うのかな?」
「ええっ・・!」




