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春風と英傑の息吹
「分かったわ・・2人とも。これからお父さんと、相談します。今晩は、香月君、貴方もお帰りなさい。ご両親にも今日の報告をして、日を改めておいでなさい」
「おい・・母さん・・」
「良いの、貴方・・この子達は、もう大人ですし、思いつきで言う子達ではありません。それなりの思いを込めて言っていると思います。さあ、香織・・香月君を見送りなさい」
「はい・・」
香月は、深々と川上夫妻に頭を下げると、玄関を出た。香織が車まで見送った。
「じゃ・・」
香織は小さく手を振ると、香月の車は家路方向に走り去った。
唖然としながら、川上氏は居間に座った。香織と母親が正面に座った。
「君達・・一体・・どうなってるのかね・・?」
「貴方・・今日は、私に任せて・・ね?」
川上氏にとって見れば、当に寝耳に水の話であった。予期はしていた事だが、父性の感性は叉別物でもあった。
応接室へ篭った川上氏であった。母親恵子さんは、香織に向かって、




