チーム
「ど・・どうしたの?」
驚いて眼を見開いて、香織が坂上に聞いた。
「うん・・少し考えていたんだ。飼料の配合の事で」
「良いアイデアがあったかい?」
香月が聞いた。
「うん。上手く行くかどうかは分からないんだけど、つなぎにマッシュを入れようと思うんだ。デンプン」
「ははあ・・なるほどね。俺はタピオカってのも考えて見たよ」
「君の事だ。その知識は流石だと思うけど、そのタピオカは、タロイモから取れるデンプンだよね?まだ、流通にはメジャーじゃないし、一般的でも無いよ。うどんを作るんならナイスアイデアだろうけど・・あ・・そう言う意味かあ、あはは」
「ははは。」
香月は笑った。坂上の考えの組み立てを聞く為に出した言葉であった。
「うん・・そうだね!うどん状に練って、乾燥機で乾かし、天日で殺菌してし、その後小麦粉での着色・・これでやって見ようと思う」
「俺が漠然と考えていたものに全く近い。是非お願いするよ」
「それと・・配合のバランスを教えてくれるかい?君達は不可能って言ってるけど、実は親父の知り合いで、大学へ出入りしている飼料会社があるんだ。少し色んな飼料を集めて貰って、交渉して見たいと思う」
「助かるよ!それが、有益だった認められれば、大学からも費用が出ると思う」
「抜け目が無い奴だ。じゃ!今日は皆と楽しく後は過ごそうじゃないか」
そして・・一週間後には、早くも坂上から香月に電話が入った。




