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チーム
「あ・・ああ。そこのソファにでも座ってくれよ。俺もベットに座るから」
少し沈黙があった。
「私ね・・思い違いをしてただけなの。いきなり再会した貴方を見て、余りに素敵過ぎたから」
「・・・・有難うと言えば良いのかな・・?」
「昼間に来てた方、一目で分かったわ。輝くような綺麗で明るそうな彼女。完璧に貴方とお似合いだって」
「・・うん・・」
「私ね、自分勝手に想像して浮き上がってて。貴方に彼女が居るなんて事を考えても居なかった。ただ嬉しかったの。この2日間」
「うん」
「もう、私なんか入る余地の無い位、親密な貴方達の雰囲気を感じて・・失恋した訳・・私は今日」
「嬉しいよ、君のような素敵な女性にそんな言葉を貰うなんて。・・もっと違う形で君とは会えば良かったかも知れないね」
「止めて・・そんな優しい事言うの、泣いちゃうから・・」
斎藤和江のすすり泣きが聞こえた。
「御免・・」
香月はつぶやくように言った。




