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白川老人
既に、高校生活は始まっていた。香月は高校生になった。香織も同じE高校に入学。香月と香織の交際も始まっていた。見違えるほど明るくなった香月は、今やクラス委員長を務め、拓さんの友達に囲まれる毎日であった。取り分け香織の存在も目立って、香月、香織のカップルは同級生もうらやむ間になってもいた。
春のレースで、香月は早くも1000キロレースに参加。3羽記録鳩を出した。ピン太号も1000キロを記録した。
「いいかね?香月君!君の鳩は短距離、中距離ではこの4期とも素晴らしい成績なのに、700キロ、1000キロレースは入賞していない。本来はきっと中・長距離で活躍できる筈なんだ。この原因は・・」
「原因は?どこにあるんでしょう・・」
「いや・・まだ君に無理だったね。もう何年も競翔やってた子に喋ってるように、私は熱くなってた」
川上氏は、笑った。
「いえ!教えて下さい。どこに原因があるのでしょうか?」
「困ったなあ・・・まだ競翔4回の子に口が滑ったよ・・」
「是非!」
香月の視線は、川上氏の戸惑いを拒否していた・・。




