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白い雲  作者: 白木
315/545

出発

「佐野さんの鳩舎は、今までブリクー系を主体にしてて、ジュニア時代には、入賞も多かったんだけど、一般で参加するようになってからは、なかなか長距離になると、入賞出来ない。色々新血統を入れては行ってた見たいだけど、今まで飼ってた系統を手放すなんて事は出来ない。結局その前に外敵に入られて、選手鳩の大半がやられてね。あの時の佐野さんの落胆ぶりは見てられなかったよ。長年飼ってた犬も死んでしまって、辛がってたすぐ後の事だからね。1000キロの記録鳩も随分やられて、残ったのは数羽だったんだ。もう競翔なんて止めるって僕にも言ってたよ。飼い主が責任を持てない命なら飼う資格が無いって。彼は性格もそうだけど、実直で、すごく真面目だから。でも、僕は言ったんだよ、佐野さんが各鳩舎を回って、血統の研究や、鳩舎の資料作りをして来たノートはもう何百冊にもなってる。そのお陰で、皆も感謝してるし、それ程鳩が好きなんだから、止めないよね、止めたら駄目だよって。そうしてる内に、佐野さんが雑誌の中で、ブリクー×ビクターロビンソン系で大活躍してる鳩舎を見つけてね。それで、思い切ってその鳩舎に電話したそうなんだ。その鳩舎は凄く電話を喜んでくれて、それで、幸い鳩舎には種鳩が残っていたから、佐野さんも鳩を止めないで良かったんだ。その鳩舎から数羽のビクターロビンソン系を無期限で借りたんだよ。何度もお金を払おうとしたんだけど、交配が上手く行かなかったら、他の鳩と交換するよって言う位に、親しくなったんだ」


 香月が頷きながら浦部に聞く。


「凄い良い話ですよね、佐野さんは連合会に無くてはならない人です。良かったです、本当に。で・・?どこの方なんですか?雑誌に出てた人と言うのは」

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