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白い雲  作者: 白木
31/545

競翔仲間

 以下14位まで分速1600メートル台であった。6位までに5羽。この分速は全国優勝の可能性も秘めていて、並居る強豪を押しのけて、一般を合わせてもダントツである香月の初レースの完全優勝は、一躍連合会中に知れ渡った。

 川上氏にして、最高の当り配合と言わしめた、香月鳩舎の雄親源鳩となる『パパ号』。川上氏の現役最高レーサーだった雌親・・香月鳩舎源鳩『ママ号』絶対に他鳩舎には出ぬ鳩とも言わしめた、勢山系のママ号こそは、川上氏の源鳩である、すみれ号(実在)の直孫にあたり、のちに香月の文部大臣杯での血統図公開において、連合会中が大騒ぎするほどの鳩であり、川上氏現役最高のレーサーであったのだ。この鳩は500キロ郵政大臣杯連合会優勝、東日本Nレース1000キロレース連合会優勝、総合34559羽中総合82位の飛び筋中の飛び筋でもあったからだ。しかし、卓越した川上氏の選鳩眼は、この鳩は息の長いレーサーに育たぬと、香月の所へ譲った。パパ号との交配で、きっと結果が出るに違いない・・と初めて門外不出の川上系を香月に、血筋分家として・・勢山系こそ川上氏の最高の主流・・その川上系最高血筋を分譲したのには、やはり香月少年がただならぬ子と見抜いたからでもあった。


「わあ!」


 一斉に大拍手が沸いた。蒼白の磯川は


「次のJrレースの結果を見てからだ。君の真価が問われるのは」


 精一杯、強がりを残して磯川は帰って行った。

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