出発
「ええ、その通りですね。でも、俺の所は今、色んな系統が居ますから、どうしても、比較判断せざるを得ません。叉、そうだからこその面白さもあると思うんです」
「確かに。ただ、私自身も白川ベルランジェの飛び筋の一群は出て来たが、まだまだ突きとめる部分がある。正直難しいよね。でも、自分でも言うのもなんだが・・相当良い子鳩が今年は出来たよ」
「わあ、恐いですね。その言葉。どんなCH鳩が生まれるか分からない血統ですから」
「私は、君程精力的には動けないがね。新方式を採用しつつある。叉、白川さんが活躍されていた頃と比べて、現競翔界はスピードバードを求める傾向にあろ。これは今後も、更にそう言う指向が強くなって行くだろうと私は考えているからだ。やっとスピードバードの一群を発見したよ。今後はレースのムラをどう無くするかだ」
「春のGCHの成績で、もう証明されてますよね。爆発的な真価が発揮されてます。GP以前のアクシデントが無かったら、どんな成績が出ていたか・・」
「おいおい・・弱ったね。君程の子が、そんなに。私だって、君が最大のライバルだって思ってるよ。それより本題を聞こうじゃないか」
いつに無く香月も、川上氏に対してのライバル心が燃えている事に気付いた。茶を飲み干すと、訓練の過程を話し始めた。




