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白い雲  作者: 白木
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競翔仲間

 香月には天佑があった・・。何かに導かれるように・・やがて大きな彼の人生の第一歩へと・・確かにこの夜・・向かっていた。

 川上氏の車には、香月、浦部、佐野が乗っていた。佐野も浦部も、香月の鳩の帰舎タイムが早い事を知っていた。だから、話題は香月が何位に入賞してるかと言う事が中心で、通称ノートの佐野が、学生では、磯川以外は、香月の鳩がダントツに早いのだと言っている。香月にとって、早い、遅いと言う事よりも全鳩帰還・・これが嬉しかったのだ。

 高橋連合会長宅到着は、開函時間の7時10分前だった。


「早く!早く!」


 と言う声が中から聞こえる。既に全員集まっている。その中には磯川の顔も見えるが、話題の中心は、もっぱら磯川のタイムのようで、時間が迫ってるので、挨拶も情報も仕入れる暇も無く、一斉にバシャーン・・今度は開函の時間が来た。集計の間に、磯川がにこにこ顔で香月達の前に来た。


「やあ!香月君。初めてのレースだから、8割も帰舎してたら上出来だ。何羽帰って来たの?」


 嬉しそうに香月は答えた。


「はい!全部帰って来ました。それも、一番目の鳩の帰舎から30分以内に全て」


 磯川の顔が少し曇った・・驚いた様子でもあった。


「ほお・・それは凄い・・で・・何分頃に打刻したの?」

「最初の打刻が、7時15分です。それから立て続けに10分の間に5羽打刻して、それで止めました」

「えっ!・・」

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