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脅威の力
「ははは。半分は合ってるが、QCやKCには興味は無いよ。君は狙ってるのか?そっちを」
「え・・まあ。」
「GPは君に敗北したが、それはどうやら、君と俺の中間訓練の設定が違うからかも知れない」
「どの地点でやられましたか?」
香月が聞いた。
「ああ、厚木だ」
「成る程、僕も考えました。その地点は放鳩地と、自鳩舎の位置関係で、帰舎コースが丁度台形の形になりますね」
「そうなんだ。で・・君は?」
「私も入れてくれよ」
川上氏が、にこにこしながら会話に参加して来た。
「俺の場合は五条浜です。2回とも」
「ほお・・それは盲点かも知れないな、でも、2回とは?少し多すぎないか?」
川上氏が言った。
「いえ、実は2回やったのは条件をマッチさせる為でもあったんです」
「条件?一つ言わせて貰うけど、そのコースは、春は通用しても秋には通用しないと思うぜ」
磯川が質問しながら、指摘もした。




