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白い雲  作者: 白木
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春の息吹

 勝浦が続けた。


「そうなんだ。どこに居ても目立つ2人だろ?それじゃ無くても2人に恋心を持った者も少なくなかった。ここに居る俺達だってそうだ。けど、全く2人には割り込む隙など無かったよ。それと言うのも君達が堂々と交際を宣言してたからだ。それに性格の悪い君達だったら、ジェラシーも感じて、色々悪口を言ったり、変な噂を立てたりすると思うんだ。そんな話なんて一度も聞かなかったし、これで香月に欠点でもあれば、俺達もちょっとは救いようがあったのに・・だから持田美樹があっさりふられたって聞いた時は、一体・・どんな奴なんだろうって、見に行った程なんだ。お陰で、きっかけがあって、彼女と親しくなれたんだけど、君達は本当に理想のカップルさ。で・・俺、何を言ってるのか分からなくなったんで、これで終り」


 持田がコツンと勝浦の頭をやった事で、笑いが少し漏れた。香織が言う。


「ねえ、他のカップルの馴れ初めも聞きたいな。だって・・一番の親友の京子が南田君と付き合ってたなんて、今日初めて知ったのよ。彼氏が出来たって話は聞いてたんだけど、びっくりしたわ」

橋本「御免ね、でも、隠すつもりじゃ無かったのよ。貴方達のように、堂々としてられる付き合いじゃ無かったし、それに親しくなって付き合い始めたのは、冬休みになってからで、馴れ初めって言うのは、私が市内のK校の不良達に囲まれて、どうしようって時に、彼が偶然通りがかってくれて、それで、3人の相手から自分の身を呈して守ってくれたの。空手なんてやってるから手を出したら、警察沙汰になるし、私が困るって。体中は傷だらけ、自分からは一度も手を出さないままになって私を守ってくれたの。そして、その時から、彼は私の一番大切な人になった。それに・・これも公表しちゃうけど、カオリンといつもくっついてたのは、勿論カオリンの事が好きと言う事もあるけど、香月君を側で見てられるから。御免ね、カオリン。でも、今だから言えるけど、やっぱり香月君は貴女の彼で、私は憧れていただけと言うのが分かったの。今は、一番カオリンの気持ちが分かるの」

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