表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白い雲  作者: 白木
201/545

春の息吹

「クスッ・・」

「あはは。初めて会った時を思い出したね。こう言う答えを待って居たんだろう?」


 あの頃と違うのは、香月が香織の黒い大きな瞳を見ても、赤面しない事と、互いの考えている事が手に取るように分かる事だ。


「そう。でも、貴方はあの頃と比べると逞しく成長して、今じゃ私の一番大切な人になった」

「俺もそうだよ。君は一段と輝いて、かけがえの無い存在になった」

「貴方と一緒に受験勉強を始めるようになって、同じ高校に通い、ほとんど毎日昼休みには、こうして机を挟んで昼食を食べるようになって、最初は皆からもからかわれたりしたけど、その内誰も言わなくなった。上級生の人も、そして貴方のファン倶楽部の人も」

「ファン倶楽部?大袈裟だけどさ、君の方も大変だったよ。帰りに待ち伏せされて、君との事を色々聞かれたり」

「あら?そんな事があったの?でも、貴方はそれで?」

「勿論、俺の彼女ですって答えたさ。先生の方からも色々あったけど、結果的には堂々と俺達は付き合って来た。次元の低い話は消えてしまったんだよね」

「本当に色々あったわね。でも、一つ、一つが私にとっては大事な思い出だし、これからも凄く大事な事だと思うの。だから、これから貴方と私は違う場所で、違う人との中で、過ごす訳だけど、ここで約束して。私は貴方の良き理解者として、趣味は続けて欲しい。でも、私との時間は今度は貴方が作って欲しいの」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ