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白い雲  作者: 白木
174/545

誕生

 2時半過ぎにはその親鳩、ピン太とグランプリ号が仲良く帰還した。2羽とも流石に経験鳩。戻ってきて餌をついばむ余裕で平然としていた。両鳩の仕上がりは非常に良い。悪天には決して無理はしないで、自分の鳩舎位置を正確に掴んでいて、マイペースで戻って来る。今年は2羽ともGNに投入予定だ。

 3時過ぎに佐野から電話が入った。佐野はこのレース頃から神経質になり、次に控える大レースに備える為に、各鳩舎の帰舎状況、情報収集を強化している。3時までに帰還した鳩は次に控える大レース、GPの入賞圏内に入る鳩と見て間違いないからだ。佐野流は、やはり競翔家としては、間違い無く一流の眼を持っている。


「やあ・・君の所は何羽?今日は分速の方はそこそこのようだよ。大体早い所で、1100メートル位だ」

「そうですか。僕の所は今24羽です」

「おお!良いねえ!。確か32羽参加だったよね。凄い帰舎率の上に、早そうだね、今の時間に24羽も帰ってるのなら」

「早いのが、2時少し前です。10分頃までに5羽打刻してそれで、止めました」

「早い!それは、今まで集めた中で、一番だよ。やっぱり君かあ。それだと1200メートル出てるよね」

「どの程度今の時間で帰って来てると、佐野さんは予測されます?」


 香月はこちらの方に興味があった。自鳩舎と、全体参加鳩数との帰還比率が自分にとって重要だから。


「え・・と・・。今俺が集めた数で、540羽だね。この位の時間に居ないと、とても700キロのGPは入賞出来ないからね・・あ!そうだ。川上さんの所もかなり現時点での帰舎率が良いよ。今48羽帰舎してる。参加羽数が意外と少なかったけど・・68羽参加で、48羽だから良いよねえ・・10羽タイムしてる、分速も君に近いかな。10羽も打刻するって事は、かなり入賞を意識しての事だよね」

「ところで・・?会長や、郡上さんは?」

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