誕生
3腹仔を取れば、その内1羽は必ず優勝鳩が生まれるだろうと、太鼓判を押されてインデント号血筋より、更に濃い血筋として導入した血統である。脅威のペパーマン系のそれもほとんど源鳩に近い、パイロン号直系・・。香月も身震いする思いがもした。果たして、白川系とどちらが、速いのか・・それは来春になって明らかになるだろう。今の香月では到底太刀打ち出来なかった。
結果が出たのは9時前だったが、やはり1位~5位まで文部杯と合わせても、ぶっちぎりの成績。強い磯川が完全復活したのだ。6位に川上氏、7~9位を又磯川、10位に川上氏と、10羽中8羽と言うこの一番参加数が多い東神原連合会の100キロレースを圧勝した磯川であった。
そして、続く200キロ、300キロでも磯川の勢いは止まる所を知らず、1位から3位、又1位から4位と上位を独占した。やっと400キロレースになって、川上氏が優勝。だが、2位~5位を磯川と、その後を川上氏が6~8位と言った具合にレースは進んで行った。川上氏が鳩の休養を取ってジャンプ方式にしたのに対して、磯川は全レース、全鳩参加であった。400キロレースで一矢を報いたのは、ようやく疲れを見せてきた、磯川鳩舎に対して、川上氏の手腕の勝利と言えるだろう。そして、500キロレースになって、川上氏は30数羽残った選手鳩を全鳩参加。これは若鳩8羽に対して、成鳩26羽であった。成鳩に関しては、1羽落伍しただけの見事な帰還率であった。若鳩はあれほど、主力を放出した中で、よくぞ、ここまで残ったと思える成績でもあった。




