124/545
回顧・・希望
なんと言う運命・・。一生涯連れ添った友と逝こうと言うのか・・。
わずらわしい人間関係よりも、自分の愛する動物達と本当に幸せな生涯を過ごした人であった・・。この2羽も棺に・・。2羽を棺に入れた時、高橋会長も大声で泣いた。滅多に人前で涙など見せる筈も無いような、豪快で、愉快な会長であった。余りに言い様の無い・・競翔家の死ではないか。この2羽の死は後年、川上氏が手記を発表している、死したネバー号にはこの直後GCHの称号が授与される事となる・・。
葬儀が悲しみの中終った後、葬儀委員長の川上氏、高橋会長によって、遺言状が開かれた。
まず、一通の手紙には自分の死を知っていた白川氏によって、所有の不動産の全てを市に寄贈される事が書いてあった。それは既に生前処理済みでもあった。そして、もう一通が開かれた。遺言状は、白川氏の所有する全ての鳩の譲渡を川上氏に依頼する旨が書かれてあった。遺言状を読み上げる川上氏の声は震えていた。香月には愛犬ドンが託されていた。




