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白い雲  作者: 白木
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希望

「はい!分かって居ります。しかし・・あの子にはネバーの資質が完璧に分かってるようです」

「わしは・・ネバーが生まれた時・・わしの今までの白川系はなんだったのか・・そんな思いがした。体まで覆い隠せる程の広い副翼、絹のような密集した羽毛、柔らかい筋肉、そして、その理知的な方向判断力、暗い所でも判別できるのでは?その動体視力の良さ・・バランスの取れた美しい栗色のその姿。どんな今までの銘競翔鳩すらも超越するような、均整の取れた競翔鳩なのだ。その輝きは今も確かにある。そして・・わしは心を奪われたのだ。ネバーに恋するわしがそこに居た。魅了されてしまったのだ」

「はい・・香月君も白川さんが、この鳩が一番好きな筈だ・・そう言ってました」

「見抜いたか・・やはり。なら!尚更・・」

「私が香月君に返した答えは、両鳩の資質を見極めた白川さんの使翔法にあったんだと言う事です」


 白川氏は暗い表情で答えた。


「・・違う。確かに白竜号は英傑には違いない。だが、それほどの力を秘めた鳩とは見抜けなんだ。あの鳩は中距離向きの鳩で、むしろ1000キロだろう、真価を発揮するのは」

「確か・・6位でしたね。」

「その程度の力しかわしも見ていなかった。ただ、血統的に見て、遅咲きの鳩とは見て居ったし、もっと長い目で見れば、結果が出るであろうとな」

「では・・?何故両鳩を分けました?」

「全てはネバーオンリーのレースにする為に。自鳩舎の中だけでも、ライバルになる選手鳩は消したかったからだ」

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