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本。
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幼い頃、体が弱く、入退院を繰り返していた。私の入院していた病院は有名な大学の総合病院で、特に小児科が有名らしい。私が住んでいた家から少し遠い病院で、両親は共に働いていたため、さすがに毎日はお見舞いには来られなかった。そんな私を寂しがらせないようにと、ぬいぐるみや絵本をよく持ってきてくれた。小学生にあがったときにはにぬいぐるみはほとんど持って来なかったが、入院中の退屈しのぎにと、小学生向けの本を選んで持ってきてくれた。特に本が好きな訳ではなかったが、まぁ暇つぶしに私は本のページをめくった。
この病院の小児科には図書室と、子ども向けのビデオが流れるちょっとした遊びのスペースがある。小児科に入院している子どもはここで1日を過ごすことが多い。私もその一人だった。
図書室に入ると、空いてる窓の風に乗って新本の少しツンとした匂いと古本の優しい匂いが私の前を通る。その匂いがなぜか私を落ちつかせた。窓側には6人がけの大きな机が並び、その反対側には天井に近いほどの本棚がいくつも並んでいた。
私はいつもその窓側の大きな机に座り、何を読むわけでなく、昼寝をした。窓からのふわふわとした風や本の匂い、静かなところ。そういったものが私を眠りに誘う。人が気持ちよく昼寝していると、見回りの看護師さんが来て、「身体に障るから、寝るなら自分のベッドで寝なさい」とよく言われたものだ。図書室でうとうとしていると、「この本、おもしろいよ」と私に声をかけてくれる子もいる。ここで過ごす子どもは同じ入院しているもの同士、仲間意識ができてるようで、よく一緒に話したり、遊んだりする。それなりに入院生活はのんびりしていて、楽しかった。
10歳の誕生日を最後に私は入院することはなくなった。病院通いはしばらく続いたけれど。
題名は「本。」で、とりあえずプロローグ的なところです(^_^;)
駄文ですが、お話を読んでいただけたらうれしいです‼




