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読める鎮痛薬  作者: 九重有
子供たちへ

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2/14

二通目 邪魔な感情は警報だ



今、子供の君たちへ。


君が「なんで自分だけこんなにしんどいんだろう」と思う夜があるなら

その夜の君に、先に言っておきたいことがあります。

君は弱いんじゃない。

君の中の“守る仕組み”が、まだ生きているだけです。


泣きたくなるのは、負けじゃない。

怖いのは、臆病だからじゃない。

怒ってしまうのは、性格が悪いからじゃない。


どれも、君の身体と心が

「これ以上は痛いよ」って知らせている合図です。

感情は、君を困らせるために湧いてくるんじゃない。

君を守るために、先に立ち上がる。


でも、君たちは時々

それを“迷惑”だと言われます。

泣くと面倒がられて

怖がると笑われて

怒ると叱られて

「そんなことで」と言われる。


そう言われ続けると

君は、だんだん自分の感情を疑うようになります。

この痛みは大げさなんじゃないか

この怖さは甘えなんじゃないか

この怒りは間違っているんじゃないか

そんなふうに。


大人はね、そうやって上手くなります。

感じないふりに。

平気なふりに。

そして、声が小さくなる。

小さくなると、周りは楽になります。

でも、君は楽にならない。


だからお願いがあります。

自分の感情を、証拠みたいに扱ってください。

「なにが起きた?」より先に

「自分はなにを感じた?」を大事にしていい。

感じたことは、事実です。

説明できなくても、事実。


もし誰かが君の気持ちを

軽く扱うような言い方をしてきたら

その人は君の痛みを測ったんじゃない。

自分の痛みを扱うのが下手なだけかもしれない。

人は、自分の苦しみ方しか知らないまま

他人の苦しみ方にも口を出してしまう。


君は、君の苦しみ方を

君自身がいちばん丁寧にしていい。


泣いてもいい。

怖くてもいい。

怒ってもいい。

ただ、君だけは君の味方でいてください。


今、子供の君たちへ。

そして、かつて子供だったすべての人へ。


その感情は、君を壊すためじゃない。

君を守るために、鳴っている。

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